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47. 飯盛城跡 その5

四條畷市と大東市にまたがってそびえる飯盛山の山頂には、中世の山城跡である飯盛城跡(いいもりじょうあと)があります。南北約650メートル・東西約400メートルの規模があり、近畿地方最大級の山城です。

戦国時代に三好長慶(みよしながよし)が居城としたことで知られています。長慶は1560年に入城し、この城を拠点に畿内と四国の一帯を支配し、室町幕府の政治を動かしました。近年織田信長に先駆ける天下人として評価されています。

この山城は石垣が多くの曲輪(くるわ)で用いられていることが特徴で、石垣を多用した城としては織田信長が築いた安土城に先駆ける貴重なものです。

飯盛城跡赤色立体地図

昨年度、四條畷市教育委員会は大東市教育委員会とともに国史跡指定をめざして飯盛城跡の本格的な調査を行ないました。平成28年7月には航空レーザー測量調査を行ない、赤色立体地図の作成を進め、平成29年3月に完成しました。平成29年2月から3月にかけては、両市で本格的な発掘調査や石垣調査を行ないました。これらの調査により、これまで知られていなかった曲輪や石垣の存在が判明しました。発掘調査では瓦がみつかり、少なくとも一部には瓦葺きの建物が建っていた可能性があることがわかりました。調査の詳しい成果については、現在も両市で整理を続けています。

四條畷市立歴史民俗資料館では、これらの調査成果について、平成29年5月16日(火曜日)から7月17日(月曜日・祝日)まで速報のスポット展示を行ないます。完成した赤色立体地図や、それをもとにした赤色立体模型、発掘調査でみつかった瓦や土器の一部を展示します。この機会に最初の天下人である三好長慶の居城、飯盛城の最新情報をぜひご覧ください。

広報四條畷 平成29年5月号掲載