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42. 忍岡古墳 その2

昭和10年の忍岡古墳遠景写真

図1 忍岡古墳 遠景(昭和10年)

平成25年の忍岡古墳遠景写真

図2 忍岡古墳 遠景(平成25年)

忍岡古墳(しのぶがおかこふん)は、古墳時代前期中頃(約1700年前)に、北河内南部地域を治めた有力者の墓です。全長87メートルの前方後円墳で、現在は墳丘の上に忍陵神社(しのぶがおかじんじゃ)が鎮座しています。この古墳は、昭和9年に室戸台風によって忍陵神社の社殿が倒壊し、昭和10年にその再建工事を行なっていた際に発見され、京都大学が調査しました。古墳の石室は地元の人たちの熱意で覆い屋が建てられ現在も保存されていて、見学することができます。古墳からの眺望は非常によく、眼下に河内湖と湖岸にあった集落の様子をみることが出来たことでしょう。現在では周辺は住宅街になっていますが、図1の昭和10年当時の写真では、周りが田んぼなので古墳が丘陵の先端部につくられていることがよく観察できます。

『四條畷市史』第五巻(考古編)には、この写真も含め、忍岡古墳の昭和10年当時の調査写真をいくつか載せています。市史は歴史民俗資料館、四條畷図書館、田原図書館、市役所生涯学習推進課で好評発売中です。

このように、古い写真からは、今ではわからなくなってしまったことをいくつも知ることができます。平成32年度の完成に向け現在作成中の『四條畷市史』第六巻(民俗編)の完成には、こういった古い写真もたくさん必要です。明治時代から昭和時代まで含め、白黒やカラーの写真があれば、どのようなものでも結構ですので、まずは教育委員会生涯学習推進課までご連絡いただければと思います。

※図1は『日本古文化研究所報告』第四、1937年から引用しました。

広報四條畷 平成28年7月号掲載