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23. 忍岡古墳

忍岡古墳の遠望写真

今回は、忍岡古墳(しのぶがおかこふん)とそこに葬られた人物を支えた集落についてお話ししたいと思います。
忍岡古墳は四條畷市岡山二丁目に所在する、古墳時代前期(約1700年前)につくられた全長87メートルの前方後円墳です。
被葬者が葬られていた竪穴式石室は盗掘されていましたが、昭和10年の京都大学による調査で石製の腕輪や鉄製の武器・冑のかけらなどが見つかりました。
墳丘の大きさや残されていた副葬品の内容から、この地域を治めていた有力者の墓であると考えられています。

竪穴式石室写真

この古墳の上には現在、忍陵神社(しのぶがおかじんじゃ)が建っていて、本殿の横では地元の人たちの熱意で覆い屋が建てられ、竪穴式石室が保存されています。
北河内地域で唯一竪穴式石室を見学することができる古墳です。
砂地区にある讃良郡条里遺跡では、古墳から西に1キロメートルしか離れていない場所でこの古墳と同じ時期のムラの跡が見つかりました。この遺跡に住んでいた人たちが、忍岡古墳に葬られた人を支えていた人たちだったのかもしれません。
歴史民俗資料館では、平成25年10月8日(火曜日)から12月15日(日曜日)まで、「四條畷の古墳時代」と題しまして四條畷市内の古墳時代の集落を中心とした特別展を開催します。
そこでは今回ご紹介した古墳時代前期の資料も展示しています。
皆さんも、歴史民俗資料館で四條畷を治めた有力者とその人を支えていた人々について考えてみませんか。

広報四條畷 平成25年9月号掲載