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受付日:令和6年4月22日
市内に設置されているサンタ像の素材は何でしょうか?
強化プラスチックのように見えますが……経年劣化しない素材なのでしょうか?
四條畷市のよさの一つは、自然豊かな環境だと思います。
四條畷市の豊かな自然環境とサンタ像との調和が見出し難いのですが……
特に、さとやまのサンタ像。
海洋プラスチック問題が取り沙汰されて久しいですね。
プラスチックか塩ビか分かりませんが、真っ黒の塑像にたっぷりの塗料を塗ってできた人工的なサンタ像は、自然豊かな市の環境にそぐわないと思います。
私の周囲でのサンタ像に対する評判は、像そのものの見た目に対する批判が多いのですが、それは単に美的センスや価値観の違いという単純な話ではなく、市内の景観・環境との不調和という根本的な問題に派生するものだと思います。
私は四條畷市で生まれ育った市民ですが、そもそもどういう経緯でこの像が設置されることになったのか全然知りませんでした。
気付いたときには市内のあちこちに増殖していて、調べてみると100体の設置を目指しているとか。
目的は地域の活性化とのことですが、市長は四條畷市の観光都市化を目指されているのでしょうか?
四條畷市に長年住んできた人ほど、市内の自然豊かな景色、景観に好感をもっているはずです。
飯盛山に見守られて、多様な植物があって、そこに野鳥が来て、昆虫がいて、その中に広がる田畑を耕して、四季を感じる……という、四條畷市本来の美しい景観です。
この自然豊かな景観に、人工的なサンタ像100体が調和するでしょうか?
さとやまのサンタ像を見て、そして100体という数字を聞いて、危機感をいだき、思わずこの意見を記入しています。
例えば廃材(空き家を取り壊してできた材木など)で何かオブジェを作って飾る、というような企画ならまだ、市内の景観にも、SDGsの観点にも合致します。
もうかなりの数のサンタ像が設置されているようで、水を差すようなことは申したくないのですが、今一度サンタプロジェクトの趣旨について検討していただきたいです。
この度は、市長への意見箱に意見をくださり、ありがとうございます。
いただきましたご意見について、回答いたします。
まず、市内に設置されたサンタクロースのオブジェは、本市出身・在住の絵本作家・谷口智則氏が、ご自身の絵本作品『100にんのサンタクロース』にちなんで進めておられる地域活性化の取組みです。
さまざまなテーマ・絵柄でサンタオブジェを制作し、市内店舗等に設置することで、気軽にアートにふれることができる街をめざしておられます。
また、オブジェは軽量で破損しづらいFRP(繊維強化プラスチック)が素材です。
本市では、平成24年5月から四條畷市観光大使、令和3年からは四條畷市PR大使に就任いただき、市内外に多くのファンがいる谷口氏のアート作品や谷口氏の発信力を活用しているところです。
そうしたなか、魅力あるまちづくりに向けて市内公共施設にも複数のサンタオブジェを置いてまいりましたが、その一つとして市立環境センター修景施設「さとやま」にも設置いたしました。
「飯盛サンタ」という名前で、飯盛城跡が国史跡指定を受けたことを契機に、令和4年10月、谷口氏と市内在住の子どもたちで飯盛山をテーマに制作したものです。
谷口氏と子どもたちが実際に登山し、その中で感じた市内の自然、龍尾寺など登山道周辺に伝わる伝説、飯盛城跡に関するモチーフなどをスケッチし、それらのアイデアをもとに「さとやま」の庭で制作しました。
次に、当該施設へ設置した理由ですが、1つは、市内外それぞれに向けて市の魅力をPRするためです。
市民の皆様には、当該施設を含む飯盛山周辺の豊かな自然に親しみを感じていただき、また、市外の方には、谷口氏のアート作品を通して市の魅力である自然、「さとやま」のような魅力的な景観があることを知っていただきたいと考えております。
もう1つは、令和3年10月に本市初の国史跡となった飯盛城跡をPRするためです。
飯盛山への登山ルート付近にある「さとやま」にサンタを設置することで、若年層にも飯盛山が魅力的な場所だと感じていただきたいと考えております。
こうしたシティプロモーションの取組みは、魅力あるまちづくりに向けた大切な要素であり、施設の景観にも配慮しつつ制作・設置いたしました。
ご意見を通して、更に多くの皆様にその趣旨をご理解いただけるよう、また、市のまちづくりや魅力発信についても更なる取組みが必要であると感じております。
この度は、貴重なご意見をありがとうございました。
引き続き市政へのご理解とご協力をよろしくお願い申し上げます。