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市長への意見箱

本文

医療的ケア児が保育所に入れる環境をつくってほしい

受付日:令和3年11月1日

意見・提言内容

忙しいところ申し訳ありませんが、お願いしたいことがありお便りさせて頂きました。
突然ですが、市長は療育的ケア児という言葉をご存じでしょうか。
療育的ケア児とは、産まれて直ぐにNICU等に長期入院した後、引き続き人工呼吸器や胃ろう等を使用し、痰の吸引や経管栄養などの医療的ケアが日常的に必要な児童のことを指します。
近年医療の発達に伴い、昔なら死んでしまうような状況の乳児が生命を維持することができるようになりました。
そのため、療育的ケア児の人口は増加しており、四條畷市でもこのような医療的ケア児を受け入れる体制は必要になると思っております。
私にも3歳になる療育的ケア児がいます。
日々成長し出来なかったことができるようになる中で、健常な子供たちと触れ合い、多くの刺激を受けてほしいと思い、昨年11月から市役所のこども政策課に保育所に通わせてほしい旨を伝えておりますが、現状何も変わらない状況が続いております。

2021年の6月に国会で「療育的ケア児支援法案」が可決され2021年の秋から施行されることになりました。
この法案は、療育的ケア児を保育所や学校に通えるようにすることを努力義務から責務へと変え、各自治体に地方交付税として予算を配分するとのことです。
また、昨年までは医療的ケア児保育支援モデル事業が、一部の地域(近くの地域では交野市)で行われていたようなので、それが参考になっているのかもしれません。
この法案を基に、これから少しずつ決まっていくことかと思いますが、来年には私の子は4歳になり当然のことながら再来年には5歳へとなります。
大人になってからの1年と、この年齢の子の1年とでは大きく意味が変わってきます。
このままでは時間だけが過ぎ、気が付けば健常な子たちと触れ合うこともなく、大きくなっていくのではないかと危惧しております。

医療的ケア児が保育所や小学校で受け入れにくい理由として、市役所の方や保育所の方の話を聞く中で、皆さんが口をそろえておっしゃるのは、看護師の確保が難しいとのことでした。
医療的ケア児を受け入れるには、看護師を最低1人配置しなくてはならないらしく、その確保が本当に難しく、たとえ確保できたとしても、次の年も同じように働いてくれるかわからない不安もあるようです。
市役所の方でも募集をして頂いている様ですが、誰も応募して来ない様ですし、私は今の市役所で看護師を見つけることは、かなり厳しいと感じております。

なぜなら、

  1. 募集方法が限定的過ぎて伝わっていない。予算の問題もあるかと思いますが、HPと四條畷冊子に掲載した程度。
  2. 時給が低すぎる。子供の命を預かるのに他の看護師募集の時給と比べてかなり低い。
  3. 年度区切りのため、働きたいときから働けない。例えば5月から働きたいと応募しても、来年度の4月からお願いしますとなれば、なかなか働く方も応募しにくい。
  4. 現場(保育所、学校、保護者)に看護師の確保を頼りきっている。個人的にそう感じています。
  5. そもそも看護師を確保するための制度がない。

現状としては、保護者の方や既に働いている看護師の知り合いで働いてくれる方がいないか現場の方々で常に探して頂いている状況です。
私も知り合いの看護師さんに探してほしいとお願いしたのですが、その時給では無理だと言われてしまいました。
今の状況では、市役所で看護師の確保ができないため、保護者や保育所が必死に探しまわるしかない状態であり、看護師のいない保育所もあるそうです。
看護師がいない理由までは知りません。

保育所を希望し1年経ちましたが、今もなお、看護師の確保の方針を知り合いに聞いて回るしかない現状に、驚きと戸惑いと虚しさを感じております。
新制度や新しい具体的な確保の方法を示して頂かなければ、今後も行き当たりばったりで看護師を探し、見つからなかったらごめんなさいを繰り返えされ続けるのかと思っております。

保育所の方々が看護師を見つけにくい事の理由として、以下の事が考えられます。

  1. 時給が低い。
  2. 長期雇用が守られるかの不安。
  3. 募集している事がなかなか多くの人に伝わっていない。
  4. 年度区切りで探すので募集しにくい。

改善してほしい事は、
 1. 時給を上げる。
四條畷市で募集している看護師の時給は、公立なら1500円ほど、私立への補助金はもっと低いと聞いています。
私の家に来てくれている訪問看護師さんは、時給2000円と聞いています。
これではいくら保育所の看護師になりたくても、経済的理由で二の足を踏む方もいるのではないでしょうか。

 2. 雇用を守る
医療的ケア児のためだけに雇用された場合、ケア児が卒園・卒業のタイミングで仕事がなくなる可能性があります。
一例ですが、豊中市では教育委員会で公務員として3名の看護師を雇用し、更に18名の非常勤看護師を雇用しているようです。
もちろん、豊中市と四條畷市では財源に大きな差があり、同じような事は出来ないかと思われますが、周りの市と連係して、看護師を融通し合い確保をするなど、何かしら独自の方法を模索して頂けないでしょうか。

 3. 募集をもっと幅広く周知できるようにする。
ハローワークやそのほかの求人広告での募集に割く予算がないことは仕方がないと思いおりますが、HPと四條畷冊子に掲載程度ではあまり効果がないと思われますので、せめて四條畷市のSNSを使った求人等はして頂きたいです。

 4. 予算確保を早くから取り組む
・医療的ケア児が保育所を希望するかどうかの早い段階での聞き取り調査をする。
全ての医療的ケア児が入園を希望するわけではないが、予算の事、看護師の確保の難しさなどを説明し確認はとっておくべきだと思います。
・予算を前年度からしっかりと確保し、例えば、3歳から入園希望なら前年の年には予算を組んでおくなど、希望する年度から入園できるようにする。
予算が決まるのが年度末のため、保育所が医療的ケア児を入園するための準備ができない。
看護師の確保のための予算、園の受け入れ準備等。
今年度末予算決定、来年度から直ぐ入園では、予算決定から入園まであまりにも短すぎて園も大変かと思います。

長々と書いてしましましたが、要点をまとめたいと思います。

・要望
医療的ケア児が保育所に入れる環境をつくって頂きたい。

・問題点
看護師を確保するための制度がない。現場任せである。
看護師の病気、休暇等による欠員補充方法がない。
長期的に看護師が働ける環境が保証されていない。
財源がない。
時給が低い。

・改善方法
時給をあげる。
看護師を市が雇う、又は訪問看護ステーションや病院と契約する。
コストはかかるが多くの問題を解決できる。

新しい制度を作る

  1. 近隣の市と提携し、大病院から看護師を非常勤で回してもらう。
  2. 大きな病院に保育所の看護師募集をかける。

年齢や体力低下等で病院を退職した方でも問題ない仕事ですので、畷生会病院の退職者に対して常に募集をかけ、非常勤契約をお願いしても良いのではないかと思います。

  3. 法人の児童発達支援施設と協力し分担しあう。

私は午前中保育所、午後から法人の児童発達支援にすることで、少しは予算を抑えられ、保育所の負担も軽減できるのではないかと思っております。

素人が好き勝手言ってしまい申し訳ございません。
何とか保育所に通えるようにして頂けないでしょうか。
市役所の方でも色々な制度を考えて頂けたらと思うのですが、頑張って探すとしか言われないのが本当に残念です。
何卒よろしくお願い申し上げます。

 

回答内容

この度は、市長への意見箱にご意見をくださり、ありがとうございます。

●●様におかれましては、お申込みをいただいてから保育施設に入園いただけない状況が続いており、ご迷惑をおかけしております。
医療的ケアの必要なお子さまにつきましては、保育施設の受入れにあたって、基本的に施設の看護師とは別に医療的ケア児に対する看護師の加配職員が必要となります。
このため、公立保育施設につきましては、市広報誌・ホームページやハローワーク等で募集を行っておりますが、看護師の人材確保につながらない状況です。
看護師の確保については、重要な課題と認識しておりますので、市広報誌11月号・ホームページで令和4年度の募集を行うとともに、Twitter等のSNSの活用も準備している最中にあります。
また、障がい福祉、保健、医療、保育、教育等の関係機関で構成する会議においても医療依存度の高い重症心身障がい児者等について連絡調整・協議等を行っており、その中での意見を踏まえ、訪問看護協会へ看護師募集の呼びかけを行う方向で調整しているところです。
いただきましたご意見を参考にさせていただき、医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律の基本理念にありますとおり、医療的ケア児が医療的ケア児でない児童と共に教育・保育を受けられるよう最大限に配慮しつつ適切に教育・保育に係る支援が行われるよう、整備に努めてまいりますので、何卒ご理解ご協力くださいますようよろしくお願いいたします。