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令和8年3月市議会定例議会において、令和8年度における市政の運営方針と予算案の概要を申し上げ、議員各位並びに市民皆さまのご理解とご協力を賜りたいと存じます。
市長就任から1年が経過しました。この間、市政運営を支えてくださった市民の皆さま、議員の皆さま、そして日々現場を支える職員の皆さんに、心から感謝を申し上げます。
この1年、「みんなで描こう なわての未来」を理念に掲げ、市民の暮らしの実感を起点に、対話による市政運営に取り組んでまいりました。
四條畷市がこれまで進めてきた行財政改革の成果を基盤として、時代の変化に対応すべく、新たな挑戦を積み重ね、「四條畷市に住んでよかった」と思っていただける、希望を持って暮らせるまちの実現が私の使命です。
令和8年度におきましても「挑戦を応援」、「安全と安心」を軸に、優先順位を明確にしながら、丁寧かつ着実に市政運営を進めてまいります。
少子高齢化の進展に伴い、医療、介護、子育てなどの需要が高まり、社会保障関係経費の増加が進み、自治体運営は一層の厳しさを増しております。
また、昨年10月末から11月に地域を訪問し、皆さまと懇談する中で、自治会活動を中心とする地域の担いて不足の現状を知りました。従来どおりの方法では、見守りや防災、支え合いの機能を維持することが難しくなりつつあります。
本市が持続可能であり続けるためには、子育て世代に選ばれるまちとして、税源の涵養を図ること、そして、豊富な知識と経験を有する先輩世代の活躍を後押しする環境を整備することが、進むべき道筋と考えております。
市長就任以来、日常の中で交わす一つひとつの言葉を原動力に、市全体を俯瞰しながらも、一人ひとりの暮らしの実感に寄り添う姿勢で施策を進めてまいりました。
この1年の進捗と令和8年度の方針をご報告いたします。
健康寿命の延伸を図るため、アプリを活用してポイントをためる健康プログラム事業、通称なわぽを開始しました。登録者は1月末時点で900人以上にのぼり、引き続き、登録者の拡大と継続利用の促進に努めるとともに、効果検証を行いながら、皆さまに喜ばれる事業へと育ててまいります。また、令和8年4月に行う組織機構改革の趣旨を踏まえ、生涯学習や生きがいづくりへの参加を促す仕組みを検討し、健康づくりに加え、居場所づくりにもつながる社会参加を通じた地域の活性化を推進してまいります。あわせて、誰もが健やかに暮らし続けられる環境づくりに努めてまいります。
令和5年度から実施している、なわて事業者チャレンジ支援制度については、深刻化する人材不足等の課題に対応するため、7年度に人材確保や定着に向けた支援メニューを追加するとともに、相談体制の充実と伴走支援の強化を図り、起業を含む事業者の活性化に向けた明るい兆しが見えつつあります。今後は、事業者ヒアリングやアンケートによる効果検証を行い、得られた知見を産業振興施策の改善、充実に生かしてまいります。
また、キャリアアップに向けた大人の学び直し支援について、年間目標80人に対し、令和7年度の上半期で70人近い方々に補助金をご活用いただきました。今後は、学習後のフォローアップや交流の場づくりを進め、一人ひとりの学びが豊かな暮らしや仕事の前進につながるよう、効果を検証しながら支援を行ってまいります。
豊かな教育環境を整えるには、教育現場の働き方改革を進め、教職員が子どもたちに向き合える時間を確保することが重要です。そのため、就任後は速やかに学校現場を訪問し、小中学校の教職員と懇談の機会を設けていただきました。懇談では、学校現場の現況確認をはじめ、教育全般にわたる意見交換を行い、昨年9月に策定した新たな教育大綱の取りまとめにあたり、貴重な示唆を得ることができました。さらに、授業やふれあい教室の視察にも伺い、子どもたちの学びの様子を拝見させていただきました。
令和7年度から部活動に係る就学援助制度を拡充し、子どもたちが部活動に夢中になれる環境づくりを進めています。8年度からは、経済的な事情に左右されることなく、全ての子どもが可能性を伸ばし、将来に希望を持って成長できる環境を整えるため、就学援助の認定を受けた中学生を対象に、学習塾をはじめとする習い事に要する費用の一部を助成する新たな支援事業を実施してまいります。
令和3年度以降、国のGIGAスクール構想に基づき、1人1台端末を活用した学びを推進するため、順次、児童生徒のデジタル学習環境を整備してまいりました。GIGAスクール構想第2期では、更新した学習者用端末を使用し、児童生徒が自ら探求する姿をめざすとともに、主体的な学びの実現につなげてまいります。
また、端末活用が進む一方、全国的に意図せぬ情報漏えいが問題となっていることから、より一層の使いやすさと安全性の向上をめざし、情報セキュリティ機能の強化を図ってまいります。
道路は、まちをつなぐ重要なネットワークである一方、歴史あるまちなみが形成されてきた背景から、道路幅員の狭さが課題となっています。
大阪府とともに取り組んでいる一般国道旧170号の拡幅については、用地買収が着実に進み、市民の皆さまにも事業の進展を実感いただける状況となっております。沿道の地権者をはじめ、事業者の皆さまのご理解とご協力に心から感謝を申し上げます。
身近な生活道路の安全対策としては、引き続き、路面性状調査や道路パトロール等により舗装の点検を実施し、点検結果に基づく補修、修繕を適切に行ってまいります。また、通学路についても、通学路等交通安全プログラムに基づき、危険箇所への対策を進めるとともに、防犯カメラの設置等を通じ、子どもの安全、安心を確保してまいります。
賑わいあるまちづくりに向けて、都市計画マスタープランの改定と立地適正化計画の策定を一体的に進め、まちの核となるべきJR忍ケ丘駅及び四条畷駅周辺について、様々な観点から駅前が持つ可能性を引き出すべく、検討を進めております。
まず、本市唯一の駅であるJR忍ケ丘駅については、駅前を多くの市民が集う場とし、賑わいの創出につながる整備を進めることにしております。
令和8年度は、7年度の調査で把握した市民ニーズ等を踏まえ、駅前西広場を活用した社会実験を実施いたします。このなか、地域と連携したイベント開催や空間デザインによる一定期間の滞留空間の創出を通じ、人流の変化や利用実態、運営上の課題を検証してまいります。あわせて、実現に向けた財源確保や事業手法等の検討を進め、10年度には市民が変化を実感できる忍ケ丘駅前の実現に向け、着実に取り組んでまいります。
次に、四条畷駅周辺の商店街の活性化には、来街のきっかけづくりと回遊性の向上を通じた賑わいの創出が重要です。こうした観点から、地域産業や歴史、文化などの地域資源を生かし、シティプロモーションを一体的に展開するとともに、旧国鉄四條畷寮跡地の将来的な利活用も視野に入れ、駅周辺の魅力向上につながる施策を検討してまいります。
少子高齢化が進む中、安定した税収や雇用を確保し、持続的な都市経営を実現するためには、課題を的確に捉え、着実に対応していく必要があります。
公民連携のスキームのもと、幹線道路の整備インパクトを活かす民間提案を募ったところ、国道163号沿道における産業誘致の提案がありました。今後、周辺への影響を確認しながら民間事業者との協議を進め、提案内容を具体化することで地域の活性化につなげてまいります。
物価高騰の影響を受ける市民生活の下支えと地域経済の活性化の観点から、支援を講じてまいります。具体には、物価高騰がなおも市民生活に影響を及ぼしている現況を踏まえ、令和7年度に実施した、なわてみんなで頑張ろう商品券について、8年度における引き続きの実施に向け、準備を進めているところです。あわせて、半年分の水道基本料金の減免を実施するため、大阪広域水道企業団四條畷水道センターの協力を得ながら、必要な手続きを進めてまいります。
令和7年度から、重層的支援体制整備の一環として、支援が届きにくい方を把握し、必要な支援につなげるアウトリーチ支援事業を開始しました。8年度は、潜在的なニーズの把握に努めるとともに、年齢や制度の「縦割り」により支援が途切れないよう、伴走支援を行います。あわせて、人と人とがつながる地域づくりを進め、孤立を防ぎ、市民一人ひとりが安心して暮らせる地域共生社会の実現に向けて、地域で支え合う包括的支援体制の整備に取り組んでまいります。
全国的に高齢化が進む中、地理的な移動課題を抱える本市において、公共交通は市民の暮らしを支え、まちづくりの将来を左右する重要な基盤です。一方で、担いて不足や燃料費等の運行コストの高騰により、交通事業者を取り巻く経営環境は厳しさを増しており、これまでどおりの維持が難しくなっています。
このため、鉄道やバスなどの地域公共交通と、自家用車、自転車、徒歩といった個別交通を最適に組み合わせていく観点に立ち、既存施策の点検、見直しと新たな交通手段の導入可能性の検討を両輪で進めてまいります。
既存施策の点検、見直しにあたり、コミュニティバスは東部地域と西部地域を結ぶ幹線として、運行形態、ダイヤ、利用者負担、運行の効率化策等を検証し、東部地域の域内移動と連携した交通網を総合的に検討いたします。
おでかけサポートタクシーについては、運行実績と利用者のご意見をもとに、利用状況、費用対効果、運行体制の持続性、サービス水準の妥当性等を検証し、必要な方に行き届く仕組みを検討します。
また、新たな交通手段の導入可能性の検討として、シェアサイクル事業の実証実験に取り組み、公共交通を補完し、ラストワンマイルの移動支援に資する有効性や利用ニーズを検証した上で、運営事業者と協議、調整をしながら、今後の展開方針を整理してまいります。
子育て支援は制度の有無だけでなく、分かりやすさ、相談のしやすさ、切れめのなさといった「届き方」が重要です。本市では、より安心して子育てできるまちをめざし、相談から必要な支援につながる体制の充実を図るため、こども家庭センター機能の整備について検討を進めています。母子保健、児童福祉、教育支援の関係部署による庁内検討委員会を通じ、本市に適した機能のあり方や分野横断の連携方法を整理してまいります。
また、保育施設やふれあい教室への入所をお待たせしないよう、待機、保留児童の解消に取り組んでおります。
保育所等においては、深刻な保育士不足に対応するため、民間認可保育施設と協働し、市独自の大幅な処遇改善を実施しており、民間園へのアンケートや意見交換において、離職の防止や新規採用に一定の効果が出ているとのお声をいただいております。
また、ふれあい教室を民間委託したことにより、指導員等の人員確保が可能となり、待機児童が令和6年度当初の83人から7年度当初は6人へと減少するなど、その効果が表れつつあります。
公共施設の再編については、令和6年12月改訂の個別施設計画に基づき、詳細に記したスケジュールに留意し、コミュニティの醸成、防災基盤の強化、財政負担の平準化に資するよう取り組んでおります。とりわけ、旧四條畷南中学校、市民総合センター及び保健センター並びに市庁舎、以上3つの敷地整備に鋭意取り組む現状にあります。
令和8年度は順に、旧四條畷南中学校敷地については、多世代が集う賑わいの創出と地域防災の充実強化を趣旨に、複数分野の事業を繰り出すコミュニティ複合施設をはじめ、憩いの場としての公園やスポーツ振興をも担う多機能型体育館の計画的な整備に向けた取組みを進めてまいります。全域を網羅する基本設計に続き、コミュニティ複合施設や隣接道路を含む造成の実施設計を取りまとめるとともに、建築用途の規制緩和、校舎及び屋内運動場の解体工事に係る実施設計を進めてまいります。
次に、市民総合センター等敷地については、市民ホール、公民館、図書館、こども園それぞれの特性をより一層生かすとともに、機能連携による相乗効果の創出を視野に入れ、基本設計の作成にあたります。
また、市庁舎敷地については、行政サービスの利便性向上に加え、こども家庭センターの趣旨に沿う環境と体制、相互の適正な運用を踏まえ、付属棟解体工事及び当該敷地文化財調査を、着実、円滑に進めてまいります。
これら段階ごとの進捗状況等については、市民皆さまの施設再編に対する理解を深めたく、様々な方策、媒体を活用し、逐次の情報発信に努めてまいります。
あわせて、学校施設整備方針に基づく四條畷小学校及び四條畷中学校の整備については、コンストラクション・マネジメント業務により技術者の支援を受けながら、各調査結果を踏まえた議論を深め、整備に係る基本計画を策定してまいります。また、基本計画策定後の設計業務に円滑につなげられるよう、着実に取組みを進めてまいります。
地域の皆さまと力を合わせて取り組んでいる自動運転については、令和6年度以降、延べ2,900人を超える方々に、たわらコネクトカートをご利用いただいており、地域内の移動手段として徐々に浸透しつつあります。8年度についても、将来の自動運転レベル4の実装に向けて、信号の表示色認識や路車協調に関する実証実験を実施するため、関係機関と密に連携し、取り組んでまいります。
魅力ある田園風景を守り、持続可能な農業を実現するため、下田原地区でのほ場整備を進めております。令和7年度に事業地区内の北側地域で大阪府が工事に着手し、8年度以降、順次施工を進める予定とされております。あわせて、市では、地元農業法人が実施する小麦栽培への挑戦や子どもたちの麦踏み体験を継続的に支援しており、引き続き、関係機関と連携しながら地域農業への親しみや食の大切さへの理解を深め、持続可能な地域農業の構築と将来世代への継承に取り組んでまいります。
田原台六丁目の未利用地については、地域住民の皆さまに加え、環境保全に関心の高い市外在住者や企業等の参画を得ながら整備を進めてまいります。令和8年度は、今後の環境保全や維持管理の検討に資するよう植生調査を実施するとともに、地域住民をはじめ企業や大学等の代表者で構成するプラットフォームにおける議論を踏まえ、魅力ある快適な住環境整備を図り、都市近郊の憩いの場となるよう取り組んでまいります。
以上が、私が掲げた重要施策の主な進捗と今後の方針となります。
これらの取組みを支える財源、資源の確保に向けては、ふるさと納税の更なる推進を図り、本市の魅力や特徴的な取組みを効果的に発信してまいります。あわせて、本市の挑戦を応援いただく企業版ふるさと納税の推進に取り組むとともに、協働、共創を進める公民連携を積極的に推進し、多様な主体との連携により、取組みの質と持続性の向上を図ってまいります。
また、税収の確保に向けては、引き続き、多くの皆さまに選ばれるまちをめざし、魅力ある施策を着実に展開するとともに、多様な事業活動を促進する環境づくりを進め、本市の強みや魅力をより広く知っていただける情報発信の工夫と改善を重ねてまいります。
並行して、先輩世代の皆さまにもお力を貸していただき、本市が誇る温かい交流や和やかな活動を継承する、支え合いが続くコミュニティの形成を支援してまいります。
道のりは平坦ではありませんが、地域の実情や暮らしの実態に向き合い、一人ひとりの思いに共感しながら、本市に関係する全ての皆さまと連携、協働し、実行へと移してまいります。
その先に、まちに良い変化をもたらし、挑戦が応援される「日本一前向きな市」の実現をめざしてまいります。
令和8年度は、次の基本姿勢で市政を運営いたします。
市民の実感を最優先に、小さくとも変化を感じられる改善を積み重ねてまいります。
財源や人材など資源が限られる環境において、求められる内容全てを一度に実現することは困難です。このため、重要課題に資源を重点的に配分する選択と集中を実行いたします。
様々な課題に対し、市民皆さまをはじめ、本市に関わる多様な主体との連携、協働を通じ、新たな価値の共創につなげるとともに、議会の皆さまとも丁寧な議論を重ね、市政運営を進めてまいります。
続いて、令和8年度予算における主要な施策を、総合戦略に掲げる基本目標ごとに申し上げます。
全ての子どもの夢と挑戦を応援する教育を推進するため、教育の専門家による講演会を含め、様々な民間企業と連携した教育フェスを開催し、子どもの主体的な学びの育成を進めます。
本市では、教員が学びの専門職として子どもに全力で向き合える環境を整えるため、学校の働き方改革を進めてまいりました。このなか、令和7年度に小学校1校に教頭マネジメント支援員を配置した結果、教頭の時間外勤務が減少し、教職員と向き合う時間が増え、様々な課題への対応につなげることができました。8年度は、中学校に配置替えを行い、効果を検証してまいります。
また、引き続き、教員業務支援員を8校に配置し、授業や行事の準備補助等を担うことで、教員が指導や教材研究等に注力できる環境整備に努めてまいります。
加えて、時間外勤務の縮減により、教員が子どもたちと向き合う時間を確保することで、一人ひとりの個性を理解し、認め、強みを引き出す関わりを深め、子どもたちの個性を伸ばす教育の充実につなげてまいります。
少子化に伴う部活動数の減少や教員の働き方改革などの社会変化を踏まえ、全国的に部活動の地域展開が進められています。本市においても、将来にわたり子どもたちがスポーツ、文化芸術活動に継続して親しむ機会の確保に向けて、従来からの部活動指導員に加え、地域人材を活用した地域展開を進めてまいります。
様々な教育課題に対応しつつ、児童生徒の学びを支える教職員には、高い資質、能力が求められます。社会人としての資質、能力の向上やICTを活用する力の向上をめざし、教職員の主体性を育む研修を実施してまいります。
教育と福祉の連携による支援体制の強化に向けて、これまでも必要に応じて学校にスクールソーシャルワーカーを派遣してまいりました。子どもたちを取り巻く課題が多様化、複雑化する中、令和8年度以降は全小学校区にスクールソーシャルワーカーを配置するとともに、全体調整を担う統括支援員を任用し、早期支援の充実を図ってまいります。
平成30年度に策定した学校再編整備計画に基づく取組みから一定期間が経過したことを踏まえ、教育委員会では、これまでに進めてきた取組みの成果と課題を整理し、今後の学校整備に反映させるため、検証を開始されました。8年度は、まちづくりの観点も踏まえつつ、教育委員会と市長部局が連携し、学校を中心とした市の未来像について、議論を深めてまいります。
令和7年度に教育委員会で定めた学校敷地樹木管理計画に基づき、8年度は樹木医による点検を実施します。樹木の健全性を把握し、自然と共存しながら計画的に伐採や剪定、病害虫対策などを行うことで、児童生徒及び教職員が安全で安心できる教育環境の確保に努めてまいります。
学校給食については、本市独自の子育て支援策として、第2子以降の学校給食費無償化、物価高騰分の公費負担、重点支援交付金を活用した2期分の無償化を実施してきました。今後は、更なる支援として国が主導する小学校の抜本的な負担軽減策に留まらず、子育て世帯の家計負担の軽減を図る観点から、公立小中学校に通う全児童、生徒の給食費を完全無償化し、未来を担う子どもたちの健やかな成長と学びを支えてまいります。
また、学校活動以外での学びの場の充実を図るため、市内の小中学生を対象に、企業のプロフェッショナルから仕事の楽しさや社会の仕組みを学ぶ公民連携事業を実施してまいります。より多くの子どもたちが企業の「本物の話」に触れ、夢を描くきっかけとなるよう、継続的な学びの場づくりを進めてまいります。
本年は、差別解消を趣旨とした人権三法の施行から10年となる区切りの年です。情報化の進展や社会経済情勢の変化により生活が便利で豊かになる中でも、依然として様々な人権課題が存在しています。こうした状況を踏まえ、令和7年6月に改定した人権行政基本方針のもと、市民一人ひとりがそれぞれの個性に基づき自分らしさを輝かせ、互いを尊重し合う人権文化豊かなまちづくりの実現を図ってまいります。
市民の笑顔が集う公園は、子どもから高齢者まで多世代に親しまれ、まちの魅力向上や人口減少対策の基盤となり得る施設です。こうした中、西部地域の北西部には都市公園がなく、さんら児童遊園の閉鎖も重なり、公園整備を求める多くの声をいただいていることから、整備に向けた具体の検討を進めてまいります。
一方で、地域とのワークショップを通じて市民の皆さまと創り上げた、くすの木公園においては、マナー違反により一時休園という苦渋の決断を行いました。8年度は、再開園に向けて、一定のハード対策を講じるとともに、運用面での対応を強化し、段階的に検討と対策を進めてまいります。
南海トラフ巨大地震について、今後30年以内の発生確率が高い水準で示されていること、また、大阪府が本年度末に策定する新住宅建築物耐震10カ年戦略・大阪を踏まえ、市民の生命と財産を守り、安全、安心なまちを次の世代へ引き継ぐため、耐震対策を総合的に推進するとともに、支援制度の周知徹底や除却による住替えの促進なども包含する内容に耐震改修促進計画を改訂します。
避難所については、国及び大阪府と連携のもと、災害用トイレの充実を図るとともに、引き続き機能強化を進め、災害時にも負担が少なく過ごせる環境の整備に取り組んでまいります。
地域防災力の充実、強化において、消防団の役割は極めて重要です。しかしながら、全国的な傾向と同様に、本市においても消防団員数が減少傾向にあります。このため、令和7年度に引き続き、団員確保策の調査、研究を行うとともに、消防組織法の趣旨を踏まえ、消防団のあり方について検討を進めてまいります。あわせて、災害活動時の安全確保に向けて装備品の拡充に努め、活動基盤の強化を図ってまいります。
本市の産業振興の方向性を示す産業振興ビジョンが令和9年度末をもって計画期間の満了を迎えます。8年度は、9年度に予定する計画改訂に先立ち、地域経済の実態と課題を的確に把握するため、市内事業者を対象としたアンケート調査を実施し、その分析を通じ、必要かつ効果的な施策の推進につなげてまいります。
子ども施策を総合的に推進するため、国のこども大綱や大阪府の子ども計画を踏まえ、本市のこども計画を策定します。取りまとめにあたっては、第3期子ども・子育て支援事業計画及び第2期子ども・若者育成支援行動計画を包含し、一体的な計画として整理してまいります。
令和8年4月から、全ての子どもの育ちを応援し、保護者の就労要件を問わず時間単位で保育施設を利用できる乳児等通園支援事業、いわゆるこども誰でも通園制度を開始します。これにより、保育職員や同年代の子どもとの関わりなど、家庭とは異なる環境での経験を通じ、子どもの育ちを支えるとともに、孤立感や不安感を抱える保護者の負担軽減につなげてまいります。
令和5年度の厚生労働省の統計によると、新たにがんと診断された人は約99万人で、2人に1人が生涯のうちに一度はがんに罹患するとされています。がん治療に伴う外見の変化により不安や悩みを抱える方を支援し、安心して社会生活を送っていただけるよう、ウィッグや乳房補正具の購入に要する費用の一部を助成します。
RSウイルス感染症は、RSウイルスによる急性呼吸器感染症で、特に生後6か月以内の乳幼児で重症化することがあります。妊娠28週から37週に至るまでの間に妊婦が母子免疫ワクチンを接種することで、出生児の発症や重症化の予防が期待できることから、円滑な実施に向けて、接種体制を整備し、周知、啓発に努めてまいります。
現行の環境基本計画が令和8年度末をもって終期を迎えます。このことから、9年度からの10年間を計画期間とし、環境に関する施策を総合的かつ計画的に推進する行動指針となる、第3次環境基本計画を策定いたします。
地域コミュニティの要となる自治会には、日常の暮らしを支えていただきながら、豊かで住みよいまちづくりのため、防犯、防災やふれあい活動など、日々、様々な取組みを進めていただいております。一方で、会員数の減少や担いて不足などにより、今後の活動継続が困難となり得る課題があることから、持続可能な自治会のあり方に関する調査研究を行い、支援策の検討を進めてまいります。
本市の認知度向上及び魅力発信を図るため、シティプロモーション関連ツールを作成し、統一感のある情報発信に取り組むとともに、各種イベントや機会を捉えた効果的なシティプロモーションを推進いたします。
私たちが暮らす四條畷市には、国指定史跡である飯盛城跡をはじめ、長く受け継がれてきた歴史や文化財が数多くあります。これらを活用しながら、守り、後世に引き継ぐため、本市の文化財行政の方向性を示す文化財保存活用地域計画の策定を進め、令和9年度の文化庁認定をめざします。
また、飯盛城跡を含む山頂への登山者が増加していることを踏まえ、登山口のトイレ整備に向けて取り組んでまいります。
貴重な歴史遺産である飯盛城跡については、令和3年の国史跡指定以降、整備に向けた計画の策定や基礎調査を継続してまいりました。8年度は、史跡指定地内に誘導サインを設置し、史跡の見学環境の整備に努めてまいります。
本市で発見された貴重な文化財には、子馬形埴輪をはじめ、全国的に希少な資料が数多くみられます。これらを活用した文化財グッズの開発に取り組み、本市の歴史や文化財を核とした魅力の発信につなげてまいります。
令和8年度予算は、人口減少や少子高齢化の進展、物価高騰の影響、社会保障関係経費の増加、更には公共施設の再編に係る建設事業費への対応など、厳しい状況下にあるものの、市民の皆さまの暮らしを守り、将来にわたり安定した行財政運営が行えるよう、限られた財源の中で事業の選択と集中を図った予算としております。
各会計の予算額といたしましては、一般会計で269億3,600万円、国民健康保険特別会計で51億8,392万5千円、介護保険特別会計で57億8,733万2千円、後期高齢者医療特別会計で12億7,094万2千円、土地取得特別会計で4,485万6千円、下水道事業会計で33億2,870万2千円、各会計の総額では、425億5,175万7千円となっております。
世代間負担の公平性の観点から、将来に過度な負担を先送りしないよう、財政負担の軽減と平準化を念頭に、効果の低い事業を見直すとともに、公民連携の一層の推進を図るほか、国及び大阪府の補助金や交付金、ふるさと納税など、多様な財源の活用に取り組み、未来への投資と規律ある財政運営の両立を図ってまいります。
市民サービスの質は、制度や窓口対応だけでなく、提供の方法も重要な要素となります。DXを推進し、更なるオンライン化により、来庁せずとも手続きができる環境整備に努めます。あわせて、令和8年6月から、職員の勤務時間は変更せず、窓口の受付時間を9時から16時30分に見直すことで、職員が相談対応や政策立案に力を注げる体制を整えるとともに、開庁前の準備や閉庁間際の来庁者対応による時間外勤務の解消を図ってまいります。これにより、更なるDXを推進し、手続きに係る時間や場所の制約を軽減するとともに、相談対応の質を高め、利便性と市民サービスの向上を図ってまいります。
また、施策を実施して終わりとせず、検証と改善まで責任をもって進めるため、根拠に基づく政策立案を基本に、統計やデータを活用した現状把握や効果測定、改善までの一連の流れを徹底してまいります。
改革の担いては市役所を支える職員です。研修やOJTに加え、職員一人ひとりがそれぞれの将来像を描けるよう、人材育成とキャリアデザインを重視し、部局横断的な連携強化と丁寧な情報共有により、安心して力を発揮できる職場環境を整えます。
行政が保有する情報については、情報公開条例に基づき、引き続き適正かつ迅速な開示に努め、市政運営の透明性の確保と説明責任の徹底を図ってまいります。
また、市民をはじめ行政サービスの利用者や関係者の個人情報については、その重要性に鑑み、個人情報保護法をはじめとする関係法令等を遵守し、適正な取得、利用及び管理を徹底するとともに、情報セキュリティ対策の適切な実施及び継続的な運用に努めてまいります。
庁舎をはじめとする市有施設の適切な維持管理に努め、市民サービスの基盤強化と安全、安心の確保に取り組んでまいります。具体には、市役所本館のトイレについて、設置から年数が経過し、設備の老朽化が進むとともに、使いやすさの面で課題があることから、ユニバーサルデザインに配慮し、清潔で誰もが使いやすい環境に整えてまいります。
また、日常の道路、公園、交通安全施設の維持管理業務や水害等の災害時に必要な資器材を保管する水防倉庫について、建築後50年以上が経過した旧耐震の建築物であることから、令和8年度より建替えに伴う実施設計を進めてまいります。
市民の声を聴くことは出発点であり、重要なのは「どう扱い、どう反映したか」です。これからも、対話の機会を大切にしながら、いただいたご意見や背景を丁寧に受け止め、ともに政策を形にしてまいります。
そのため、市政の現場における日々の対話に加え、様々な機会や手段を通じて寄せられる声を幅広く受け止めてまいります。
就任から1年の区切りを迎え、四條畷市の未来に責任を持つ覚悟を新たにしております。市民の暮らしを守り、子どもたちの学びを支え、公共施設や行政運営を持続的に整えることは、いずれも避けては通れない、決して簡単ではない課題だと認識しておりますが、決意を新たに、一歩ずつ前進させてまいる所存です。
令和8年度についても、「挑戦を支え」、「挑戦が生まれる」まちをめざし、日々の暮らしの「安全、安心」を支えながら、丁寧に、着実に、皆さまとともに、まちづくりを進めてまいります。
そして、背伸びをせず、少しでも前に進んでいくことを大切にしながら、誠実に市政運営に向き合ってまいります。