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長期インターンシップ卒業生インタビュー【2期生・柳将博さん】

​​四條畷市では、2017年9月から外部人材として大学生を登用し、行政の枠組みに囚われず、変革を起こすことを目的に、「長期インターンシップ制度」を導入しています。

インターンシップ生は、インターン生ブログの発信や、インターネット番組「なわチャン!」の立ち上げ、親子で利用しやすい店舗マップの制作、公園活用ワークショップの企画・運営、空き家管理データベースシステムの構築など、さまざまな業務で市の課題解決にあたっています。

より多くの方にインターンシップ制度について知っていただくため、過去に活動したインターンシップ生にインタビューを行いました。

 

今回は、主体性を育てる教育に興味を持ったことをきっかけに、普段気に留めない「誰か」の仕事にスポットを当て発信された柳将博さんに、現役インターン生(2021年2月現在)の楠本理香がお話を伺いました。

開始当時の写真

〈プロフィール〉

2期生 2018年4月~7月活動

当時、京都大学法学部4年

・インターン生ブログや、市公式YouTubeを用い、「ナワテは誰かの仕事でできている。」でさまざまな人を密着取材

などに携わった。

現在は、株式会社ケイコンテンツに勤め、動画編集業務に取り組んでいる。

教育の現状を知りたい!土台を作る市政に飛び込んだ

―――まず、インターンシップをどのように知り、なぜ応募されたのですか。

柳さん:4年生になった時、サークルを引退して時間ができたことから、長期インターンシップに参加したいと考えていました。Facebookで、東市長のインターンシップについての投稿を友人がシェアしていたものを見て、キャリアバイト(※四條畷市役所のインターンシップについての掲載があるアルバイト・長期インターン求人メディア・リンク<外部リンク>)にアクセスし、応募に至ったと記憶しています。民間の長期インターンシップはたくさんありますが、行政のインターンシップはあまりないですし、今後行政で働くことはないと漠然と感じていたので、良い機会ではないかと思いました。

―――では、面接に合格し、インターンシップ開始にあたり、意気込みなど、どのようなことを考えていましたか。

柳さん:当時、教育に興味を持っていました。というのも、就職を前にした時、自分の周りには人の期待に合わせて物事を決めてきた人が多く、自分自身がどうしたいのか、どうなりたいのかがわからないと悩んでいました。そして、教育の中にもっとこういったことを考える機会があるべきではないか、と感じたんです。教育の土台を作っているのはやはり行政ですから、その現状やこれまでの制度がどのように作られてきたのかということを知り、さらに何か自分から発信できないかと考えていました。

取材の中で感じた、「奥底を引き出す」難しさ

―――「教育」と一括りに言っても、主体性を育てる教育に興味があったのですね。そのような意気込みのもと、柳さんが取り組んだ業務は何ですか。

柳さん:最も長く取り組んだ業務は、インターン生ブログと市公式YouTubeで発信していた「ナワテは誰かの仕事でできている。」シリーズでした。さまざまな職業がある中でも、世間一般にどんな仕事をしているのか知られていない裏方や、私たちが当たり前と感じている日常生活を支えてくれている仕事にスポットを当て、密着取材しました。自身がどうなりたいのかわからないと悩む人たちの将来像を考えるきっかけ作りになれば、という思いでスタートした業務でした。

―――具体的に、どのような人たちの取材をされたんですか。

柳さん:初回は副市長でした。市長がどんな業務をされているかはよく取り上げられていますが、副市長ってどんな業務をされているのか正直よく知らないじゃないですか。なので、ある意味「裏方」かな、と。その後は、下水処理場管理や建設課の職員、森の工作館の久保館長に密着取材をしました。

―――私も今回のインタビューにあたり、過去の作品を見ましたが、素晴らしい編集技術でした!取材の際に、意識していたことはありますか。

柳さん:普通に話していると、どうしても業務内容を伺うことばかりに終始してしまうので、奥底の思いや、潜在的に思っているけど言葉にしたことがないようなことを引き出せたらいいなという思いで取材していました。

―――取材の上でとても大切な思いですね。そのような思いを持ち、取材される中で、特に印象に残っているお話はありますか。

柳さん:皆さん、一大学生の私に快くいろいろなお話をしてくださり、とても勉強になったのですが、中でも印象に残っているのは、道路の補修工事を取材した際の建設課の方のお話です。機械などの操作、運転、操業といったオペレーション系の仕事は、個人的には面倒だろうなと思い込んでいたんです。けれど、お話を伺った方は、「コツコツするこの仕事は一番自分に向いていると感じている」とおっしゃっていて、まさに世の中にはいろんな仕事があって、それぞれの仕事に合っている人がいるんだなと強く感じたことを覚えています。

―――市民の方々には見えない仕事にスポットを当てられたんですね。「ナワテは誰かの仕事でできている。」シリーズの「第二章 道を支える。」の記事は、私も拝見しました。建設課の方の、「現場で作業をしているときに「お疲れ様です」と声をかけてもらえる瞬間がこの仕事をしていてよかったなと感じる瞬間」というお話に加え、「当たり前に目を向ければ、あったかいまちになる。」つまり、ささやかな感謝が循環し、あたたかなまちづくりに繋がるという柳さんのフレーズはとても印象深かったです。

ナワ誰vol.2

インターンブログ2nd#005「ナワテは誰かの仕事でできている。第二章 道を支える。」

 

―――そのような業務の中で、苦労することもあったのではないでしょうか。

柳さん:私自身、インターンシップ中に「こんなことを発信したい!」というアイデアはたくさんありましたが、市民の方々の中でも誰のためにするのか、何のためにするのか、という部分まで明確にできず、苦労しました。

―――何かを発信する際、対象の明確化は不可欠ですが、同時に最も難しくもありますね。

柳さん:はい。しかし、この経験をとおし、その大切さを学ぶことができただけでなく、少しでも興味のあることには飛び込んで経験を積んでは、自分の価値観を振り返ることで、自分がどのようになりたいのかということは洗練されていくのではないかと考えるようになりました。

―――それは大きな学びですね。では、そのような業務を通じ、どのようなことに貢献できたと感じていますか。

柳さん:たくさんのものを残せたわけではなかったですが、取材をさせていただいた方がいい顔をして帰られていく様子は嬉しかったですし、完成したものを発信して喜んでいただけた際は達成感を感じました。特に副市長に認めていただけた時は本当に嬉しかったです。

柳さんの現在は?

―――そんな柳さんは現在、何をしているのですか。

柳さん:現在は、株式会社ケイコンテンツという番組、映像制作やYouTubeチャンネルの運営をしている会社に勤めています。

―――教育とは違った分野ですね!これはどのようなきっかけだったのでしょうか。

柳さん:この長期インターンシップで初めて動画編集に挑戦して、映像を使って何かを伝えるというメディアやエンタメ業界に興味を持ったんです。

―――そうだったんですね。お仕事以外でも、何か動画を制作しているんですか。

柳さん:もともと、旅行が好きで、世界の先々でたくさんの人たちによくしてもらったんですが、お返しできるものがないのが申し訳なくて。現在は、旅の動画をお返しにできればと思い、制作しています。

現在の柳さん

―――現在も精力的に発信を続けているんですね。私も、任期中少しでも多くのものを市民の方々に発信できるよう精一杯取り組んでいきたいと思います!柳さん、貴重なお話ありがとうございました。