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【考古資料第2号】
昭和58年度の調査で雁屋遺跡から発見された弥生時代前期の大きな壺で、全体のフォルムが九州の板付遺跡(いたつけいせき)で見つかっている土器と同じ特徴を示すものです。大阪府下から見つかっている弥生時代前期の土器の中でも最大級のもので、全体が残っている唯一のものです(底は打ち欠いています)。この土器と一緒に奈良県耳成山産の流紋岩で作られた石包丁(稲の穂を摘み取る道具)・黒色片岩で作られた石包丁・土製の紡錘車(植物繊維によりをかけて糸を作る道具)などが見つかりました。
この土器が発見されたことにより弥生時代中期に大集落となる雁屋遺跡の開始時期が、弥生時代前期までさかのぼることが判明した貴重な資料のひとつです。