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【考古資料第3号】
平成15年度に国道163号拡幅工事に伴う発掘調査において、城遺跡の河川跡から発見した弥生時代前期の勾玉です。
現在、国道163号が高架道路となっている場所では、東から西へ向って流れる新旧2本の河川を発見し、そのうち古い方の河川から見つかりました。
動物を横から見た姿の様に見えることから獣形勾玉と名づけられており、縄文時代の勾玉の特徴を受け継いだものです。
この河川からは他の弥生時代前期の遺物は見つかっていませんが、近くで行った発掘調査でこの時期の石敷遺構(いしじきいこう)を発見しています。
大阪府下ではあまり見つかっていませんが、河内の地域ではこの他に寝屋川市から1点(寝屋川市指定有形文化財)、東大阪市から3点発見されています。
新潟県糸魚川市姫川産の翡翠製であることから、弥生時代前期の北陸地方との交流を考えるうえで貴重な資料のひとつです。