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39. 馬のいななきと王の光

継体天皇のイメージイラスト

第26代の継体天皇は、現在の福井県から近畿地方に入り、四條畷を含む河内地域で馬飼いに携わっていた豪族などに支えられながら、天皇に即位したと伝えられます。

天皇を支えたのは河内の豪族だけにとどまらず、ゆかりの地域の豪族からも支援を受けていました。天皇は現在の滋賀県高島市付近で生まれ、その後福井県坂井市付近で成長したと伝わりますが、滋賀県高島市の鴨(かも)稲荷山(いなりやま)古墳や、福井県若狭町の十善(じゅうぜん)の森(もり)古墳では、黄金色(こがねいろ)に輝く冠が見つかっています。これらの冠は朝鮮半島系のものとされていて、これらの古墳に葬られた豪族が広範な地域と関係を持っていたことが分かります。このように積極的な対外交流を行なっていたことが、継体天皇擁立の原動力ともなったのでしょう。

歴史民俗資料館では、平成27年10月6日(火曜日)から12月13日(日曜日)まで、「馬のいななきと王の光―継体天皇と河内の馬飼い―」と題して特別展を開催しています。特別展では、今回紹介した金の冠などの王の栄光を示す資料や、継体天皇に関する資料、王を支えた馬飼い関係の資料などを展示します。ぜひ皆さまも歴史民俗資料館で、きらびやかな王の冠をはじめとした、継体天皇に関係する品々をご覧ください。

鴨稲荷山古墳出土冠の写真
鴨稲荷山古墳出土の冠
(高島歴史民俗資料館提供)

十善の森古墳出土冠の写真
十善の森古墳出土の冠
(若狭町歴史文化館提供)

広報四條畷 平成27年11月号掲載

歴史民俗資料館