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38. 継体天皇と河内の馬飼い

馬に乗る馬飼いのイメージイラスト

第26代の継体天皇は、現在の福井県から近畿地方に入り、天皇に即位したと伝えられます。天皇が即位する際には、四條畷を含む河内地域で馬飼いに携わっていた人々の指導者であった河内馬飼首荒籠(かわちのうまかいのおびとあらこ)がもたらしたヤマトの豪族たちの情報が重要な役割を果たし、天皇は荒籠の情報力を高く評価して即位後も荒籠を厚遇しました。

馬飼いは、天皇家などに育てた馬を献上するだけでなく、天皇や豪族が馬に乗る際には従者として彼らに従い、そばに仕えることで様々な情報を得ることができました。豪華な馬具で飾り立てた馬は権力の象徴でもあり、馬は軍事に用いられたので、馬飼いは軍事にも長けていました。このように天皇や豪族のそばに仕えて彼らの信頼を得、さらに騎馬の技術を活かして軍事でも活躍することで、馬飼いたちは政治的にも重要な動きをするようになり、継体天皇にもその情報力が高く評価されたのです。

歴史民俗資料館では、平成27年10月6日(火曜日)から12月13日(日曜日)まで、「馬のいななきと王の光―継体天皇と河内の馬飼い―」と題して特別展を開催しています。特別展では、今回紹介した馬飼い関係の資料や、金の冠などの王の栄光を示す資料、継体天皇に関する資料などを展示します。ぜひ皆さまも歴史民俗資料館で、王を支えた馬飼いの様子を見てみませんか。

広報四條畷 平成27年10月号掲載

歴史民俗資料館