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31. 木間池北方遺跡 その2

土馬の写真

木間池北方遺跡(こまいけほっぽういせき)は、四條畷市中野二丁目・大字清瀧・南野五丁目を中心に東西270メートル・南北250メートルに広がる古墳時代中期・奈良時代・平安時代・中世(約1600~440年前)の集落跡と古墳時代中期から後期の古墳が存在する遺跡です。その遺跡内において、平成7年度に国道163号の拡幅工事に伴い発掘調査を行いました。

その結果、様々な遺構や遺物を発見しましたが、今回は、中野二丁目において発見した土製馬形(土馬 どば)について紹介します。

土を焼いて馬をかたどったものといえば古墳の周囲に立てられていた馬形埴輪が良く知られていますが、古墳時代後期になると溝や河川からそれらよりも小型のものが出現し、埴輪の馬と区別するために土馬と呼ばれています。これは、古墳時代の埴輪の馬とは用途が別のもので、奈良・平安時代に行われた『まじない』では、重要な役割をしました。

その役割については、溝や河川など『水』とかかわりの深い場所からから出土することが多いことから、「干害や洪水に対する水霊信仰とのかかわりがある」とする説や「災いや病をもたらす疫病神に捧げたもの」、あるいは「疫病神の乗り物にみたてた土馬の脚を折ることにより事前に猛威を封じた」とする説があります。

歴史民俗資料館では、平成26年10月7日(火曜日)~12月14日(日曜日)まで、『まじないと人―北河内における縄文時代から安土桃山時代の祭祀遺跡―』と題して、北河内の様々な遺跡から発見された「まじない」に関係する資料を一堂に集めた特別展を開催しています。

ぜひ皆さまも歴史民俗資料館で、むかしの人々の祈りやまじないにふれてみませんか。

広報四條畷 平成26年10月号掲載