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9. 街道の道しるべ

3基の道しるべ、写真

今回は、少しおもむきを変えて、わたしたちのいつも通っている道路にある「文化財」を見てみましょう。
写真にあるのは、市民総合センター南の交差点に建つ3基の道しるべです。この道しるべは、京都から高野山へ向かう東高野街道と、大阪から奈良へ向かう清滝街道が交差する重要な位置にあります。

お地蔵さんの道しるべ、拓本

右の写真は、お地蔵さんの道しるべです(拓本)。お地蔵さんは、地蔵菩薩というのが正しい名前です。仏教では、「釈尊(しゃくそん)が入滅して56億7000万年の後に弥勒菩薩がこの世に現れ衆生(しゅじょう)を救うといいます。
地蔵菩薩は弥勒菩薩が出現するまでの無仏の間にこの世に現れて人々を救済するといいます。平安時代中期以降極楽浄土の信仰が盛んになると広く信仰されるようになりました。近世になって極楽へと導いたり子どもを守るとされ、民間信仰と結びつきあらゆる願いをかなえてくれるお地蔵さんとして親しまれました。
この道しるべは、最頭部が前方へ強く湾曲する光背形(こうはいがた)の美しい形をしています。首をかしげ合掌する姿をとり、とてもかわいいお地蔵さんです。正確に道案内しており200年以上も旅人や子どもを見守ってきたことでしょう。
(文中「」内の道しるべの説明は、平成22年に発行した『ふるさと四條畷』より引用しました)

広報四條畷 平成23年12月号掲載