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16. 讃良郡条里遺跡 その3

讃良郡条里遺跡その3、写真01

今回は、現在発掘調査中の讃良郡条里遺跡の続報を述べたいと思います。讃良郡条里遺跡は、四條畷市から寝屋川市にかけて広範囲に広がる遺跡で、縄文時代から江戸時代まで続くムラのあとです。
調査では、平安時代(約1100年前)に掘られた溝から、907年に発行された「延喜通宝(えんぎつうほう)」という日本製のお金が、8枚重なった状態で見つかりました。

讃良郡条里遺跡その3、写真02

お金の周りからは数多くの当時のお皿も見つかりました。このような出土状況から、このお金は紐でつなげられたままの状態で、お皿と一緒に水の神様に奉げられたものと考えられます。当時お金はとても希少なもので、寺社関係か役所関係の人々しか持っていないものでした。そのようなお金を使って、当時の人々は何を神様にお祈りしたのでしょうか。例えば、日照り続きで雨が降らないので、雨が降るようにお祈りしたのかもしれませんね。

讃良郡条里遺跡その3、写真03

歴史民俗資料館では、平成24年10月10日(水曜日)から12月16日(日曜日)まで、「水辺でくらす」と題して今回ご紹介した讃良郡条里遺跡に関する特別展を開催しています。そこでは今回ご紹介した平安時代のお金も展示しています。皆さんも、歴史民俗資料館で平安時代に水の神様を祀った祭りについて、実際にそれに使われた資料から考えてみませんか?

広報四條畷 平成24年10月号掲載