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18. なわてのたから 千光寺跡出土 3号墓遺物・6号墓常滑焼大甕、刻印瓦

出土品、写真1

平成24年12月24日に、なわてのたから(市指定有形文化財)が新しく9点指定されました。
新しく指定されたのは、平成6年度に新たに発見した田原(たわら)城主一族の菩提寺と墓地である千光寺跡から出土したもののうち、特に貴重なものです。

出土品、写真2

田原城主夫婦の墓と考えている3号墓は、斜面を削って平坦部を造り、そこに15から30センチメートル大の花崗岩の自然石を長さ約5.3メートル・幅約2.5メートル(復元)の長方形に区画したもので、その中央部から2基の埋葬施設(1、2号土壙(どこう))を設けています。1号土壙には、東播磨系須恵質甕(すえしつかめ)1 に、砕いた火葬骨を入れた瀬戸焼水注(すいちゅう)2 を納め、東播磨系須恵器鉢で蓋3 をしたものを埋納しており(13世紀代)、2号土壙には副葬品として瀬戸焼把手付(とってつき)水注4 を埋納していました(13世紀代)。二人の副葬品として青白磁脚付(きゃくつき)小壺5 を埋納していました(13から14世紀中頃)。

出土品、写真3

6号墓は、数個の花崗岩を正方形に2段に組んだ基壇(きだん)(下段一辺約1メートル、上段一辺約75センチメートル)で、その下部には一辺約1メートル、深さ約53センチメートルの穴が掘られ、その中に常滑焼(とこなめやき)の大甕(おおがめ)6 を設置していました。この基壇の上段の中央には、45×35センチメートルの長方形の孔(あな)が開いており、その孔の西側の一辺には幅約5センチメートル、長さ約15センチメートル、深さ約5ミリメートルのくぼみ(納骨孔)を設けています。本来は基壇の上に五輪塔が据えられており、納骨孔から遺骨を下の大甕へ落とし込む構造の総供養塔で、下部施設まで判明した貴重な資料です(12世紀末から13世紀前葉)。

出土品、写真4

7 の刻印瓦(こくいんがわら)は、当寺が千光寺であると証明した貴重な資料です。

市立歴史民俗資料館では、平成25年1月5日(土曜日)から1月31日(木曜日)の期間中、指定記念『なわてのたから展』を開催します。ぜひこの機会に田原城主夫婦の墓から出土した瀬戸焼の水注や総供養塔から出土した常滑焼の大甕、千光寺が実在したことを証明した刻印瓦をはじめ普段展示していないものもご覧ください。

広報四條畷 平成25年1月号掲載