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皆さん、こんにちは。四條畷市マーケティング監の西垣内渉です。
このブログ第15回で、四條畷市役所では住民票の写しを市役所にもコンビニエンスストアにも行かず入手できるという全国初の実証実験をご紹介しました。その時は市民課職員から経緯や思いをお伝えしましたが、今回はこの実証実験のパートナーとなっている企業側の声をご紹介します。公民連携の取組みは、公(市役所など)も民(事業者など)もメリットを受けられるような形であることがその後発展するかのカギを握っていることから、お互いの思いを紹介することが大事だと考え、事業者のこともしっかり取り上げさせていただきます。
インタビューさせていただいたのは、株式会社グラファー<外部リンク>の小寺広晃さんです。
マーケティング監(以下、マーケ監):
市役所に行かなくても手続きができる、というのはとても画期的ですが、どのような着想がきっかけで事業として取り組み始めたのですか?
小寺氏:
役所に並んで手続きをするのは、時間も手間もかかりとても不便だと常々思っていました。現在ではほとんどの方がスマートフォンを使って様々なサービスをインターネットを通じて利用しています。そのような状況であれば、行政手続きについてもスマートフォンから簡単に行えるべきではないかと思います。この点について、今なら多くの人々が支持してくれるのではないかと考え事業を立ち上げました。
マーケ監:
確かに、市民の中にも市役所の開庁時間は仕事などで行くことが難しいという意見をお持ちの方がいます。それを正面から課題解決に向け事業化されたことに敬意を表します。具体的な話になりますが、本市と実証実験を進めてくださっているこのシステムの特徴は何ですか?
小寺氏:
スマートフォンなどのモバイル機器からも扱いやすいよう、画面の表示や操作ボタンの配置などを工夫しています。また住民の皆様の利用動向や要望を分析し、細かい使い勝手の改善を続けています。
一度開発したものをただ使ってもらうのではなく、使ってもらいながらより良いサービスになるよう繰り返し改善することを大切にしています。
マーケ監:
いわゆるUI/UX(ユーザーインターフェース=利用者視点の見た目全体等/ユーザーエクスペリエンス=利用者が製品・サービスを通じて得られる体験)ですね。白を基調とした画面でとても見やすく、入力もしやすいのではないかと思います。企業秘密もあろうかと思いますが、このシステムを実装するにあたり苦労したことなどはありますか?
小寺氏:
住民票を請求するという単純な行為でも、住民の皆様に理解していただく必要のある情報や、入力していただく情報が多くあります。
何も考えずにただ申請画面を作るだけでは、住民の方にとって使いやすいものになりません。
何をどのような順番で理解・入力していただくか、利用にあたっての体験がスムーズに流れるよう、画面遷移や情報の出し方を作りこむことに最も多くの時間をかけています。
マーケ監:
スマホサイトとしている利点として、アクセス履歴などをもとに改善を繰り返すことができ、即座に利用者の利便性向上をもたらせる特徴がありますね。それを存分に生かして仕事を進められているという印象を受けます。最後に、今後の展開、見通しなどあれば教えてください。
小寺氏:
サービスの使い勝手面の改善はもちろんですが、やはり対応できる手続きを増やすことが住民の皆様の利便性に直結すると考えています。
様々な手続きに対応できるように、法令に準拠しながらさらに汎用的なサービスにしていきたいと考えています。
マーケ監:
住民票以外にもどんどん広げて多くの方が時間的金銭的コストをかけずに手続きできるようになることが理想的だと思います。実証実験は来年まで続きますが今後ともよろしくお願いします!お答えいただき、ありがとうございました!
今回のインタビューで意外だったことは、利用者の使い勝手というところにスポットを当てることで、そもそも市役所に行かなくてよくなる上にスマホでの操作のしやすさを追求しているところがどこか職人のような印象を得ました。こうした企業側の日々の苦労や進化が前述のUI/UX向上としてこのシステムを利用される皆さんのメリットとして即座に反映されることは、とても現代的なのではないかと思います。
今年8月から始まった住民票のインターネット請求、ぜひご入用の際はまずアクセスしてみて便利さを感じてくださればと思います。くわしくは市民課のページなどをご参照ください。
今回もお読みいただき、ありがとうございました。
※人口あたりの友だち登録者数が大阪府内市町村公式アカウントの中で1位