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インターンブログ7th#04「さのさん家のにこやかこども食堂についてインタビューを行いました」(中原希望)

さのさん家のにこやかこども食堂についてインタビューを行いました

こんにちは!インターン生の中原です。

みなさんは日本の子ども7人に1人が、貧困状態にあると言われていることを知っていますか?
また、核家族化や共働き世帯の急増によって、孤独を感じる1人での食事「孤食」も増加しています。
このような問題に対して「こども食堂」という取り組みが全国各地で広がっています。低価格で食事を提供し、地域住民のコミュニケーションの場を育む取り組みです。
「さのさん家のにこやかこども食堂」は、同じ地域に住む人たちが少しでもつながりを持てる場所、助け合える場所になればと願って始まったそうです。

昨年の7月から15回以上開催し、100人以上が参加した「さのさん家のにこやかこども食堂」、
今回のインターンブログでは、代表の佐野勝俊(さのかつとし)さんにインタビューを行いました。

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誰でも気軽に行くことができる場所にしたい

Q.なぜ「こども食堂」を始めようと考えたのですか?

佐野さん:10年近く前にPTAの会長をしたことが、きっかけの一つです。PTAの活動を通して、さまざまな家庭の子どもが存在していると、以前より感じるようになりました。朝ごはんを食べていないであろう子どもや、帰宅後、親御さんが不在のため1人で遊んでいる子どもなど。そのような子どもたちに居場所のようなものを作りたいと思いました。貧困家庭が多い時代、子どもだけでなく困っている方には食事をしに来てもらい、困っていない方にもコミュニティの場として来てほしいと考えました。
また、PTA活動の簡略化や行事ごとが少なくなり、同じクラスのお母さん同士でも顔を知らないこともある。そのような問題も解決できる、親同士のつなぎの場にもなったらいいなという気持ちも込めて、始めようと思いました。

中原:「こども食堂」は、子どもだけが行く場所と思っていたのですが、「さのさん家のにこやかこども食堂」は、誰でも行くことができる場所なのですね。最近、地域コミュニティの希薄化が問題視されているので、そのような問題の解決にも近づくのではないかと思います。

Q.これまで「こども食堂」では、どのような活動をやってきたのですか?

佐野さん:食事やお弁当の提供だけでなく、工作やヨーヨーすくいなどのゲーム、そして夏休みには学習スペースの提供を行いました。どうしても子ども1人だけだとぐずぐず言って宿題をしないですが、場所を提供して友達同士でやると、少しでもやる気に繋がりますからね。

中原:宿題をしていて分からない問題がでてくると、いき詰まり集中力が切れてしまうと思います。そのようなときに、友達が横にいるだけでわからない部分を互いに助け合えるので、1人でやるよりも勉強がはかどると思います。

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Q.活動を始めるにあたって、場所や費用、人材など苦労した面があると思います。どのようなことで苦労しましたか?

佐野さん:最初は、とにかく「やってみよう」ということで、少人数に対して費用の負担が少ないカレーライスから提供を始めました。ただ、「こども食堂」は定期的に実施しないとあまり意味を持たなくなる、でも定期的にやると費用が大きくなる、そのような部分には悩まされました。ですが、前から「こども食堂」をやっている方に話を聞くことや、特定非営利活動法人全国こども食堂支援センターのむすびえさんなどに援助を要請することによって、今では月に1回負担なく実施できるようになりました。

中原:活動を続けるうえで、費用の問題は大変難しいものだと感じます。実際に多くの「こども食堂」で、資金面の問題によって運営が苦しくなっていると聞きます。

Q.子ども達と接するなかで心がけていることや、やってよかったと感じる瞬間はありましたか?

佐野さん:子ども達にできるだけ早く慣れてもらうこと、緊張させないことを心がけています。さまざまなおもちゃがありますので、そちらで遊んでもらって緊張をほぐしてもらう。そして、一緒に遊んで信頼関係を作っています。「こども食堂」で楽しそうに子ども達が遊んでいる姿を見ると「やってよかったな」と感じます。また、お弁当を配った親御さんから「助かります」という言葉や、前回配ったお弁当に対して「子どもがおいしいと言いながら食べていました」などの声をいただくと、やりがいも感じます。

中原:活動の中で子ども達と楽しそうに遊んでいる佐野さんの姿を見て、子ども達との厚い信頼関係を感じました。また、お弁当を低価格で配ることで親御さんの家事負担が減り、時間の余裕が生まれると思います。

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Q.「さのさん家のにこやかこども食堂」の展望はありますか?

佐野さん:子どもが小さい時の環境は大事なので、家庭では補えない部分を支えていきたいと思います。「こども食堂」の基本は「食べる」ですが、積極的に会話をすることでコミュニケーション能力の向上を図り、親御さんには子どもの育て方や接し方を学ぶ子育て講座を開設していきたいと考えています。
過去に、コモンセンスペアレンティング(こどもの養育プログラム)の研修を受け、子育ての講座を開いたこともありました。親御さんの中には「自然と子育てができるだろう」という考えをもつ方もいますが、本当は子育てのやり方を知らないことが多いです。怒る人は怒る、手を出す人は手を出すなど、虐待も増えていますよね。これは、怒ることや叩くことしか方法を知らないからだと思います。他にも方法があることを親が学ぶだけで、怒る回数が減ったり、子どもが言うことを聞いたりすることもあるので、少しずつ学びの場にもなっていけばいいなと思います。

中原:環境が与える子どもへの影響は大きいと聞いたことがあります。子育てに関しては「教育の仕方がわからない」など不安を感じている方が多くいると思います。そんな中、身近な場所で子育て講座が開催されるというのは、子育て世帯にとってうれしいことだと思います。

Q.インターンブログを見られている方に何かメッセージはありますか?

佐野さん:ぜひ、気軽に来ていただきたいと思います。相談でも、力になれないかもしれませんが、聞いてもらうだけでも心が晴れますからね。家以外の相談場所の一つとして、どんどん来ていただきたいと思います。

中原:貴重なお話を聞かせていただき、ありがとうございました!

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子ども達は、とてもおいしそうにご飯を食べ、元気よく遊んでいました。
「さのさん家のにこやかこども食堂」は「安心できる場所なんだな」と感じました。
佐野さんをはじめ、「こども食堂」に携わる方々のこれまでの活動によって、安心できる場所へとつながっているのだと思います。

子どもだけでなく、どなたでも行くことができる「さのさん家のにこやかこども食堂」
LINEで活動のお知らせがありますので、興味のある方はご覧ください!

LINEアカウント→@932vpmiz


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