ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地 トップページ > 分類でさがす > 子育て・教育 > 教育委員会 > 教育委員会 > 教育長所信表明(2025年3月25日)

本文

教育長所信表明(2025年3月25日)

ページID:0076217 更新日:2025年3月26日更新 印刷ページ表示

所信表明

銭谷市長より四條畷市教育委員会教育長にご推挙いただきました、木村実でございます。

教育長の職に臨むにあたり、市議会定例議会の貴重なお時間を拝借し、高いところから恐縮ではありますが、私の所信を述べさせていただきます。

私は、平成3年河内長野市立小学校に教諭として着任し、八尾市での教諭経験を経て、平成16年に四條畷市立岡部小学校に赴任し、以降四條畷市の教育に携わって参りました。教育委員会事務局で7年従事、現在の赴任校である岡部小学校の校長を3年間勤めています。

この間の私の職務経験といたしましては、教育委員会事務局では、学校再編後、学校統合に関する施策をはじめ、台風や大阪北部地震の対応に加え、新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣言下において、学校での学びの保障、一斉休校からの学校再開に向けた動き、更にはこの時期に始まったGIGAスクール構想による1人1台端末配布の実施など前例のない事業に様々取り組みました。その際には何度となく臨時校長会を開き、学校長と対話しながら学校の困り感に寄り添って事務局メンバーとともに取り組み、一定の軌道に乗せることができたと感じています。

岡部小学校校長を拝命した際には、教育委員会での経験を活かし、教職員、児童、保護者、地域の方々との対話を大切にしながら、地域を巻き込んだイベントを成功させることができました。また、かねてより課題であった岡部小学校における校庭開放事業に取り組み、児童、保護者から大変なご好評をいただくことができました。

さて、私のこれまでの経験を踏まえ、教育長として大切にしていきたいことが2つあります。

まずは安心、安全な居場所があることです。それが家庭であったり学校や学級であったり、友だちであったり、それぞれですが、自分自身のことを安心してさらけ出せる、素を出せる、できないことをできないと素直に言える、つらいときにつらいと言える、そんな場所がある、そんな人がいることが、とても大事だと強く思っています。そんな安心できる場所があるから、エネルギーがたまり、何かに挑戦しようとする意欲がわいてきます。この意欲が学習やスポーツ、文化活動につながっていきます。

2つめは人と人とのつながりの大切さです。人は、信頼できる人の話はしっかり受け止めることができます。学校の中の授業でも、先生と児童生徒が互いに尊敬しあう関係になっていれば、授業が楽しくなってきます。授業を楽しめれば、探求心やもっとやってみようとする意欲につながっていきます。人を変えるには、人の力しかないと強く実感しています。地域とのつながりも、保護者とのつながりも、同僚とのつながりも、やはり人と人とのつながりで、これまでもこれからも大切にしていきたいです。

そのうえで、本市教育推進にあたり、本市教育の最上位計画である四條畷市教育振興基本計画に則り、今後の方針、方向性について、主な教育施策等を中心に具体を述べさせていただきます。

1 学校教育

まず、学校教育関係につきましては『居場所づくり』と『授業づくり』、これを両輪として大切にしていきたいと考えています。授業の中で、間違っても大丈夫、どんな意見も認められるという安心感がある環境の構築、いじめ、不登校等の未然防止のための発達支持的生徒指導に努めます。しかし、児童生徒の状況により、学校だけでは解決できない課題も山積しています。児童生徒だけでなく、その生活背景、家庭も含めてサポートしていくために、市長部局とのさらなる連携を図ってまいります。

授業づくりでは、児童生徒の興味関心からスタートするスタイルを構築していきます。改訂予定の第2期『まなびのプラン』に基づき、全員参加の授業にこだわった授業づくりを浸透させていきたいと思います。このことにより、結果的に確かな学力が身に付き、生きる力が育まれていくと確信しています。

また、令和8年度から構築される第2期GIGAスクール構想では、これまでの取組みをベースに、デジタルの良さを活かした効果的な活用を推進してまいります。

そしてこれら取組みをけん引するのが教職員です。子どもと向き合う時間、教材準備の時間を確保するための教員の働き方改革にも、保護者、市民方々のご理解を得ながら大胆に進めていく所存です。

そして、その方向性を決める、学校のかじを取るのは学校長です。学校長の思い描くビジョンを可視化し、同じ方向を向いて市教委としてサポートしてまいります。

2 社会教育

次に、社会教育については4点、あげさせていただきます。

スポーツには、人生のライフステージに応じて「する」「みる」「ささえる」という場面があります。学校活動以外の場面でも、また、大人の健康寿命の観点からも、生涯を通じ身近に参加し、楽しめる取り組みを推進してまいります。

次に、文化振興という観点から、第3次四條畷市文化芸術振興計画、潤いある市民の暮らしと文化の薫り高いにぎわいあるまちづくり、この素敵な基本理念を踏襲し、本計画の推進に努めてまいります。

3点めとして、読書活動の充実、第4次四條畷市子ども読書活動推進計画の推進が挙げられます。読書は想像力を掻き立て、心を耕します。本計画には子どもだけでなく、大人も読書をというこちらも特徴的な計画になっています。

4点めとして、史跡飯盛城跡保存活用計画を中心として、四條畷市の様々な歴史、文化遺産などを、子どもたちを対象とするだけでなく、地元の誇りとして広く発信してまいります。

 

​結びに変えて、私は子どもたちの持つ夢をつないでいくための大人でありたい、可能性を広げる役になりたいと強く願っています。市長の描かれるまちづくりと歩みを合わせつつ、教育振興基本計画の理念である『みんなの学びが叶うまち~生涯 学び 夢 挑戦~』の実現に向けて全力で取り組んでまいります。そして、自分自身も知らないことを学び、夢を語り、「やってみよう」と挑戦し、子どもたちだけでなく、保護者や地域の方、教職員、だれもが幸せになれるよう、邁進していく所存です。

 

令和7年3月25日

木村 実(きむら みのる)