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手話コラム8「ろう者とメディア」

ろう者とメディア

「目で聴くテレビ」という番組があります。

これは障害者放送通信機構という、一般財団法人全日本ろうあ連盟と一般社団法人全日本難聴者・中途失聴者団体連合会、民間企業などが中心となり設立したNPO法人が配信している番組です。

「アイ・ドラゴン4」という受信機を設置してインターネット回線で見られます。配信内容は、放送通信機構や全国の情報提供施設が作成するオリジナル番組(情報発信)と、既存の地上波番組に手話通訳を挿入する「リアルタイム手話(字幕)放送」(情報保障)があります。

オリジナル番組はろう者自身が作成するもので、ろう者や手話関係者のイベント取材、手話語りやチャレンジコーナーなどのバラエティ、ドキュメンタリーなど多岐にわたります。災害時には、緊急放送に手話通訳と字幕を挿入するだけでなく、独自取材をしてその情報配信もします。

 

この放送通信機構は、阪神・淡路大震災を契機に設立されました。

当時のテレビはアナログ放送で、字幕付き番組の数もまだ少なく、また字幕や文字放送を見るためにはテレビにデコーダーを取り付ける必要がありました。

震災当時、多くの番組が特別報道に切り替わりましたが、このためにNHKの手話ニュースは番組ごとしばらく無くなり、一般のニュースには生放送字幕がつかない状況が続きました。

今のようにスマホや手軽なネットニュースのない時代です。ろう者は手話や字幕によるニュース視聴ができずに、刻々と変わる情報から大きく取り残されることとなったのです。

 

現在では情報通信技術が発達し、さまざまな方法で情報が発信されています。

それでも、緊急時になると防災無線などの音声だけの案内や、映像があっても字幕や手話がないといったことが起こります。

誰もが情報から取り残されるこのとないよう、情報発信の方法にもなお一層の工夫が求められています。


~四條畷市では平成31年4月から「四條畷市心をつなぐ手話言語条例」を施行しました~