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なわて保育士作文コンクール 1年目~5年目の部 優秀賞受賞作品

北口 実咲 (小規模保育所「〇」(まんまる)勤務)

 私は、保育士として働く上で大切にしていることが二つあります。一つ目は、自然を感じることができる環境で子どもと関わり、保育を行うことです。四條畷市は、子どもの感性を伸ばすことができる自然が沢山詰まった町であると日々子ども達と関わる中で感じています。
 自然の中で保育を行う重要性として、子どもは『初めて見た景色・触れたもの・聴いた音』からひとりひとりの感性が磨かれ、豊かな言葉や表現力や想像力などが生み出されていくと考えているからです。現在、日本社会がAIによる効率化が発展している環境の中に子ども達はいます。その環境を否定するわけではありませんが、子どもの言葉や表現力は、機械の中の言葉ではなく、実体験を通して感じて育つものであると思います。四條畷市では、山の自然を身近に感じることができたり、木々が多いことから季節の変化を楽しんだり、虫に触れ合う機会も沢山あります。また、園外を子ども達と散策する時には、電車を見たり、どんぐりの木や草花も多く、見たもの触れたものを自分なりの言葉で表現し、遊びへ発展していく子どもの成長を見ることに、保育のやりがいを感じます。
 次に二つ目は、自分自身にとって働きやすい環境で保育をすることです。以前私は、市外の保育園で勤めていましたが、休みをとることが難しく、十分な休息を取ることができませんでした。しかし四條畷市では、市からのバックアップのもと休みも確保できるため、体力的にも精神的にも集中して保育に臨むことができます。そういった環境で働くことは、同じ保育現場で働く保育士の信頼関係であったり、保育環境の雰囲気づくりなど、良い影響力に繫がる大切なことであると思います。そして、休みの日はリフレッシュをし、仕事の日は集中して子どもと向き合えるため、モチベーションを維持することができ、より保育の質を高めていくことができると実感しています。
 最後に、四條畷市では保育士の生活面においても安心して働くことができる取り組みをされていることも魅力の一つだと思います。私自身はまだ活用させて頂いている立場ではありませんが、保育士をする上で金銭面と仕事時間の長さに悩んでいる友人や知人の話をよく耳にすることが多いのが事実でした。保育の魅力はあり、子どもが好き、やりがいを感じるのだけれど長くは続けられないから辞める選択をする保育士の方も多く、私もその内の一人でした。ですが四條畷市で取り組まれているこの活動は、保育士の生活と心の安定だけでなく、子どもの安全を守ることに繫がり、保育における人的環境・物的環境が良好になると思います。未知なる子どもの可能性を広げる保育を、私自身も常に新たな気持ちで学び続けていき、同じ志を持つ方と保育をすることを大切にしていきたいです。

高見 佳菜恵 (おひさまの森保育園勤務)

 私はこの春に大学を卒業し、4月から保育士として働き始めました。
 保護者やひとりひとりの子どもへの関わり方、日中の活動、日誌や月案の書き方等、どれを取っても悩みや反省が日々尽きることはありませんが、やりがいも感じています。
 私は大学生の時、保育園や幼稚園での教育実習の他に学生スクールサポーターや放課後児童支援員として、主に小学校低学年の児童と関わる経験をしてきました。小学生には、月齢による差がほとんどなければ、イヤイヤ期もありません。言葉による会話も簡単にできます。
 しかし、私が今年度担任している1歳児のクラスでは、乳児のためもちろん月齢による発達の差が大きくあり、イヤイヤ期の子どももいます。言葉による会話もまだまだ語彙数が少なかったり、喃語を話す子どもがいたり…とけんかをしていても前後の状況を見ていなければ、何が起こったか分かりません。初めは、けんかに戸惑うことも子どもの思いや言葉を完全に汲み取り、理解することができないことにもどかしさを感じました。今では、相手に自分の思いを伝えられないもどかしさを子どもたち自身も感じているため、手が出てしまったり、かみついてしまうと考え子どもたちの距離感に注目し、子どもたちの言葉を補い、話を聞くことで少しでも子どもの思いを多く汲み取りたいと考えています。
 また、子どもに怪我をさせることが怖いと感じていました。保育実習中に、1歳の子どもたちが花壇をぐるぐる回っている時に友だちに押されて唇を切ってしまうということがありました。そのクラスの担任の先生に「命の危険が及ぶ事故はめったに起きない。子どもの怪我がどこでどのような状況でどういう風に起きたのかを把握しておくことが大事。」「痛いということを身をもって体験しておかないと大人になる過程で道を誤るかもしれない。」と言っていただいた言葉が未だに心に残っています。子どもたちに怪我をさせたくないという思いは就職した今も変わっていませんが、子ども自身も怪我や失敗から学ぶことがあるのだと感じる経験でした。
 保育士は、人格形成の基礎を築く乳幼児期の子どもと関わることのできる数少ない職業です。子どもが好きなだけでは勤まらないというイメージがあるかもしれませんが、まず子どもが好きでないと勤まらない職業でもあります。トイレで排泄できるようになった、ご飯をスプーンやフォークを使って食べられるようになった、おもちゃを「貸して」と言えるようになった、「先生」と呼んでくれたといった子どもの昨日はできなかったことができるようになる日々の成長を見届けてみませんか。

東原 怜奈 (忍ヶ丘あおぞらこども園勤務)

 私は、四條畷市で産まれ育ちました。そして、四條畷市の幼稚園に通っていました。人見知りで恥ずかしがり屋だった私は、毎日幼稚園に通うことが不安でした。ですが、幼稚園の先生がとても優しく、いつも素敵なパワーを持っていて、いつの間にか幼稚園が大好きになり、毎日楽しくて仕方ありませんでした。お芋掘りやみかん狩り、市民の集いで他の園のお友達に会えたりなど、楽しい行事がいっぱいであっという間に卒園式を迎えたことを今でも覚えています。そして、保育士さんになることが将来の夢になりました。そして、四年前から忍ヶ丘あおぞらこども園で働きはじめました。一年目は三歳クラスでドキドキしながら毎日働いていたのを今でも鮮明に覚えています。また、こども園で働きはじめてたくさんの驚きがありました。
 一つは近くに自然がたくさんあることはもちろん知っていたのですが、お散歩によく行き、よく歩くことです。田んぼにお散歩に行けば皆で花を摘んだり、地元の方にザリガニを見せてもらったり。自然に触れながら子ども達と過ごす時間は保育士にとっても宝物になると思います。自然あふれる四條畷市ならではの体験です。一歳児クラスをはじめて担任した時は、消防署まで子ども達が歩けることにとても驚きました。突然の訪問だったにも関わらず、消防署の方々は子ども達と写真を撮ってくださったり、とても優しく対応して頂いたり、子ども達の笑顔は輝いていました。
 二つ目は、担当制保育で一人一人の子ども達と丁寧に関わりができることです。四條畷市で働くまでは、食事や着替えなど、特に下クラスはとても大変なイメージがありました。ですが、毎日きちんと担当の保育士がグループの子ども達と過ごしていくことで、慌ただしくなることもなく、一人一人と信頼関係を築きながら過ごすことができています。
 三つ目は、先輩の先生方からとても優しく色々なことを教えて頂けたことです。わらべ歌や手遊び、ふれあい遊びなど勉強してきたつもりでしたが私は全然知りませんでした。先輩の先生方がわらべ歌を歌ったり、ふれあい遊びをすると、子ども達はいつもキラキラした目で見ています。私自身もいつも楽しく勉強することができました。
 まだまだたくさんの驚きや、四條畷市で働いて良かったと思うことはたくさんありますが、これからもこの経験を活かしつつ、子ども達と同じ気持ちで楽しみながら保育したいと思います。

伊勢 優香 (田原台ひまわりこども園勤務)

 私は産まれてからずっと四條畷市で育っています。その四條畷市で保育者になりたいと幼い頃から思っていました。幼い頃は漠然と思っていただけでしたが、就職先を考えたときに私のなりたい保育者を目指すには四條畷市で働くことが自分にとっては良いのかなと思いました。私は子どもたちの可能性を広げられる保育者になりたいという目標があります。その保育者を四條畷市で目指そうと思った理由は二つあります。
 一つ目は自然が身近にあることです。緑が多いのはもちろんのこと、山も川もあり生き物も多く、幼い頃は私も毎日のように外で遊んでいました。山や川で遊んだり、生き物を捕まえにいったりする場所が近くにあることが当然だと思っていました。しかし、このような自然の中で遊ぶという経験が幼い頃に出来ることはとても貴重で、恵まれた環境なのだと気付かされました。自然が身近にあり自然に触れて遊ぶということは、外に出て日光を浴びながら遊ぶことに繫がります。そうすることで子どもたちはいつの間にか人間が健康に生きていくために必要な「体力」が身についていくのだと考えます。
 二つ目の理由は市全体の環境です。一つひとつの園が十分に広い敷地があるので、園舎や園庭が広いという特徴があると思います。私は今働いている園に魅力を感じた一つに園舎が平屋であるということがありました。平屋は、子どもたちが安全に過ごしやすく、伸び伸びと活動が出来ると感じています。さらに園庭も十分な広さがあり、周りも緑で囲まれているため、園庭に出るとたくさんの生き物や花々を見たり触れたりすること出来ます。園庭で遊ぶだけで子どもたちは自然に触れることが出来るのです。さらに、園舎や園庭だけでなく、周りの環境もとても良いと思います。理由は大通りが少なく車の数も市内に比べるととても少ないため、散歩に行ったり、近くの公園などに遊びに行ったりも出来るからです。保育者の立場からしても、子どもたちを園舎に閉じ込めておくのではなく、様々な場所に行き多くの経験をするという活動が取り入れられて保育の幅も広がると思います。そして、私が四條畷市で幼い頃から育ってきた中で思ったことは、市自体があまり大きくないため、保育園や幼稚園から小学校、そして中学校に行ってもほとんど周りの友達が同じで関係がどんどん深まっていくという良さがあることです。それは友達だけではありません。卒園児が母園に会いに来てくれたり、成長した姿を見せに来てくれたりすることで子どもと保育者との関係も続いていきます。卒園児が会いに来てくれるという経験は私にはまだありませんが、成長した姿を見ると感動したり、自分の保育に自信が持てたりするのでないかと想像していて、私もそういう経験が早くしたいと思っています。
 私は前述でも言ったように子どもたちの可能性を広げられる保育者になりたいという目標があります。子どもの可能性を広げるためには、子どもたち自身が様々な経験をして自分が好きなことや得意なこと、やりたいことを見つける必要があると思っています。四條畷市は子どもたちが健康な身体をつくりながら、伸び伸びと成長出来る環境が整っている場所だと思います。そして、保育者にとっても伸び伸びと成長する子どもたちを保育することが出来ます。私は四條畷市で幼い頃から育ったことも保育士になれたこともとても良かったと思っています。これからも四條畷市で子どもたちの可能性を広げられる保育者を目指して日々頑張りたいと強く思います。

國府 良江 (岡部保育所勤務)

 私は、20代からずっと事務職として日々パソコンに向き合う仕事をし、保育とは全く無縁の生活を送っていました。結婚、出産を経験し、四條畷市の民間園で我が子を預かってもらうことに。先生方はどなたも温かな笑顔で子ども達に接しておられ、キラキラと輝いていました。早朝から遅くまでの利用でしたが、我が子も園を気に入って楽しく通ってくれ、安心して預けることができました。
 その後、長男の妊娠を機に職場から復帰場所はないことを告げられ、私に転機がやってきたのです。もう保育士を目指すことに迷いはありませんでした。30代後半に国家試験で保育士資格を取得し、初めて保育士として働き始めたのはあおぞらこども園です。
 四條畷市の自然が溢れる環境の中にあるあおぞらこども園は、散歩に適した場所が近くに沢山あり、四季折々の自然の移り変わりを肌で感じることができ、身近な生き物を育て命の尊さを味わうこともできます。
 あおぞらこども園の先生方は、頭でっかちで、経験のない未熟な私に、一つ一つ丁寧に、目線の配り方から、子ども達への声掛けのタイミングから、子どもの成長に責任を持つことの心構えを教えていただき、不安が大きく圧し掛かっていた心が軽くなり、気が引き締まったことを覚えています。
 日々の保育で一人ひとり違う個性に向き合い携わることで、子ども達の輝く瞳に触れるたびに心が躍り、子ども達の成長に心が震えました。けれど、保育は思い通りにいかないもので、不安にもなれば、立ちどまってしまう時もあります。その度、先輩の先生方が、一緒に悩み、私の成長を待っていてくださいました。そのような先輩方に支えられ、励まされて今の私があります。
 今年度は岡部保育所で0歳児と関わらせていただいています。岡部保育所もメイン道路から少し入れば自然が溢れており、お散歩するにはもってこいの環境に恵まれています。お散歩中に行きかう人に「かわいいね」「いくつなの」と話しかけてもらい、手を振ってもらって、子ども達も手を振り返して答え、四條畷市の人情溢れる中ですくすくと育っています。そして、岡部保育所には妊娠中の保育士が元気に働いています。成長するお腹から子ども達も何かを感じ取ってくれていると嬉しいなと思っています。妊娠中でも先生方のサポート体制が整っているので安心して働いてくださっています。
 まだまだ未熟な私ですが、0歳児の子ども達の目線の先にあるものにドキドキ・ワクワク心を弾ませ、子ども達の何度も尻もちや手をつきながらも立ち上がるたくましさに心が沸き、出来ることがどんどん増えていく子ども達と一緒に私も成長していきたいと思っています。