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楠公での意見交換全文(第6回地域と市長の対話会)

ページID:0062022 更新日:2024年3月29日更新 印刷ページ表示

介護保険サービス

市民: 

いま市長のほうから介護保険のことをお話いただきましたが、昔、たぶん20年以上前に、僕らも介護保険に携わったことがあります。あの時守口市の市長が、介護保険というのは健康保険の値上げができないから始めるのだと、こういうふうな言葉で始めたわけです。それなら大東市も入れて4市で介護保険をやろうじゃないかということで話が決まったと思います。ところが、大東市は、そのときに、4市では一律になってサービスなども独自でできないのではないかと。だから、大東市は大東市で介護制度において使いやすい独自の介護保険でやると、こういうふうになりました。

ところが四條畷市、門真市、守口市については、単独でやるにはお金がないのでいろいろな場面でサービスができないようになる、3市で組めば資金の調達も大いにできて有利じゃないかということで、当時の森本市長が先立ってやられました。

ところが、いま市長から介護保険云々のお話をされましたけど、これから、例えば四條畷市だけで介護保険に携わっていくとき、健康保険のほうは大阪府下全域とお聞ききしましたが、例えば介護保険の場合、四條畷市は人口も少ないですが、それによっていわゆる保険料の少なさでいろいろな弊害が出てくるのではないかと思います。例えば四條畷市の5万人の人口で、これから高齢者も増える。そうなると介護保険の保険料がちょっと上がってくるのではないかという心配も僕は少ししています。そのへんの取組みとか、そしてこれから単独になったときに、介護者に対して市が独自でどのような得意な面と有利な面があるのか、それをお聞かせいただいたらと思います。

 

市長: 

ありがとうございます。20年以上前のことなので、私も職歴の長い職員から当時は市役所の中でどんな議論がされていたのかは聞きました。おっしゃるとおり、やはり規模が大きいほうが有利な面もあるのではないかという当時の判断は、それはそれでよかったのではないかと思います。

ただ、この二十数年で介護保険制度というものが毎年のようにルールが変わり、より地域に密着し、その地域にふさわしいサービスにしていく方向に制度改正されていく中で、四條畷市としては四條畷市民の皆さんに応じたサービスを提供していきたい、そのように考えております。

人口が少ないので保険料収入が少なく、不利な部分があるのではないかとのご意見ですが、人口が少ないということは、もちろん確かに保険料収入は少なくなります。ですが、人口そのものが少ないので、介護保険サービスを使われる方も、人口が多い市に比べて少なく、そこはバランスが取れています。特に保険料収入で重要になってくるのは、市全体の人口の構成です。あとは年収等の変化などかと思います。

先ほど国民健康保険で少し触れましたが、四條畷市の場合は他市に比べて健康な方が多く、保険料収入に対して使われている介護保険サービスが、くすのき広域連合でおこなうよりかは少し豊かな形で運営ができるようになると思っています。

将来はどうなのかというと、この介護保険サービスができてからの二十数年間、保険料が高齢化率の上昇に伴って上がり続けている、これが実態です。ですが、先ほど少し触れましたが、しっかりと魅力的な市民サービスを展開し、若い世代の方に移り住んできてもらえれば市全体で高齢化率が下がり、結果として介護保険料などの上昇を抑えていけるのでないかと思っております。

では、四條畷市単独になってどのような魅力的なサービスができるかというお話ですが、介護保険には多くのサービスがあり、非常に複雑です。大きく分けて訪問サービスや通所サービス、施設を利用するサービスや地域密着型サービス、在宅介護の環境を整えるサービス、それぞれのサービスの中にさらに細やかなサービスがあります。この中で、四條畷市の特色は介護予防。やはり一度お身体などを悪くされると、外出するのもおっくうになっていく。

要介護の区分には、要支援1・2や要介護の1~5とありますが、要介護の前段階の要支援1・2、あるいは要支援になられる前の段階のサービスをしっかりと充実させる、健康で長生きしてもらえる環境を市としてしっかり整えていく、これに力を入れたいと思っています。

少しわかりにくいですが、通所型のサービスにはAとかCとかの名前をつけていますが、通所型サービスCというのは、保険給付がもちろん出ますが、元気な身体を取り戻すためにリハビリ専門職の方からサポートいただきながら、ひとりひとりにあった運動プログラムを受けれるサービスで、介護状態を改善するという取組みです。そういう取組みに注力していくことで、みなさんに最後まで元気で暮らしていただくサービスを整えていく。

意外に思われるかもしれないですが、施設系サービスと言われる特別養護老人ホームなどの数は、人口当たりになおすと、守口、門真、四條畷の三市で、四條畷が一番多いのです。意外と知られていないようですが、施設系サービスは既に他市より手厚くなっています。もちろん待っていただいている方もおられますが、人口の割合でいくと四條畷市が一番多いです。

なので、今後は既に多いものを増やすというよりも、なるべくお住まいの家や地域で、元気に暮らし続けていただけるような部分に力を入れていきたいと思っています。単独になったので、介護予防の部分を充実させていくということにより力を入れていけるかと思っています。ありがとうございます。

そのほかいかがでしょうか。

 

四條畷市総合戦略

市民: 

私は10分程遅れてきましたので、ひょっとしたらすでにお話しになられたかもしれないですが、いま国会で首相が方針演説していますよね。あれを見ていて少し考えたのですが、市長のほうで、いま、一丁目一番地、何に一番力を入れて、四條畷の改革といいますか、かじ取りや方向性というのをお話しいただければ。

選挙まであと2年ぐらいでしょうか。それまでにこういうことをやり遂げたい、また、おそらく市長のことなので次も当選されると思いますけれど、次期にかけてこういうのをやっていきたい、いま一番これに力を入れている、こういうのをしたいというのがあればお聞かせいただけたらと思います。

 

市長: 

ありがとうございます。本日は行政の長として対話会に来させていただいているので、選挙の話については触れないでおきたいと思います。

いま、一丁目一番地という言葉をいただきました。私が平成29年に着任させていただいたときの一番の一丁目一番地は、財政の改善でした。どれだけ皆さんからお声をいただいても、お金がなければ実現ができませんので、何とか財政を改善していかないといけないと考えておりました。

なぜそこまで言うのかというと、平成28年から29年にかけて大きな変化があったのです。というのも、平成20年代の半ばまでは人件費が自動的に大幅に下がっていくフェーズでした。これはなぜかというと、団塊の世代の皆さんがどんどんと定年退職をされる時期と重なります。市役所の職員の定数は決まっておりますので、団塊の世代の方が1人退職され、新しく新入職員が1人入庁する。当たり前ですが、給料単価が倍以上違いますので、団塊の世代の方がどんどん退職され、同じ人数の新入職員が入る。世代が若返ると、人件費が億単位でどんどん下がっていくということになります。なので、この平成20年代半ばは、どこの自治体でも自動的に財政の改善がなされていく、そんな時代でした。

とりわけ四條畷市というのは、財政がもともと厳しかったので、先ほど触れた公共施設が、本来であれば20年、30年経過した時期に中規模改修といいまして、メンテナンスをして長く使えるようにする改修をすべきなのですが、財政が非常に厳しく、そういった改修を、40年、50年経過した時点でもすることができなかったという事実があります。そうすると、まったく設備投資ができないので、市の借金もどちらかというと自動的に減る。人件費も自動的に減る、そんな時代がありました。

平成28年から29年にかけて何が起きたかというと、あらかた団塊の世代の方の退職が落ち着き、かわりの新入職員が一通り入ってきた。今度は何が起こるかというと、職員の年齢が上がってきますから、今度は人件費が上がっていくフェーズに入るわけです。この老朽化してきた施設も40年を超えてきたので、やはり改修・耐震化していく、トイレをきれいに改修する、学校にエアコンを整備しなければならない。公債費という借金も、今後上がっていく傾向にある。これまで財政が自動的に改善されていましたが、一気に潮目が変わる年が平成29年。私も市に入り、財政が厳しいのは知っておりましたが、財政課の職員からの話を聞いて、これはまずいと。

なぜかというと、同じサービスだとしても、固定費が上がれば、いまおこなっているサービスすら維持できない。要はどこかを削らなければならないが、それは耐えられない。私としてはよりよいサービスを提供していきたいと考えていたので、行財政改革が必要だったのです。

なので、平成29年、30年、令和元年あたりは、いろんな取組みプランを掲げて一気におこないました。その結果、先ほど申し上げたように、借金は北河内でいま一番少ないですし、基金も積み上げて、市政始まって以来、最高の黒字額になりました。なので、ようやくこの令和5年、いまは言わば改革期になります。

この直近数年は、誠に申し訳ないですが、コロナの対応に我々も必死でした。ワクチン接種をなるべくスムーズに受けていただきたい、生活を支援させていただきたい、いろいろございましたが、令和4年度で最高の黒字も出ましたので、いまの一丁目一番地は、この四條畷市に若い世代の方にどんどん移り住んできてもらい、税収も増えれば、高齢者の皆さんにも、働く世代の皆さんにも、サービスを拡充させて、より魅力的な市にしていく。つまり未来に投資をしていくというのが、これからの一丁目一番地になります。いまそのように移り変わってきていると思っていただければと思います。伝わりましたでしょうか。

 

市民: 

具体的な案というのは、特には。すみません。こういうことをやりたいとか、大まかには理解できましたが、具体的にこれをやります、あれをやりますという、腹づもりがいろいろあると思うので、お教えいただける範囲でいいですけれど、あれば。

 

市長: 

ありがとうございます。私としては、一定期間、ある目標を定めたら、持続的にそれに投資をするというのが非常に大事なことかと考えています。要は、これも大事、これもやりたいからこれもしなければいけない、あれもやりたいからこれもやろうというのは、一見素早く対応しているようには見えますが、あまり効果的でないように思います。

私はどちらかというと、しっかりと腰を据えて、中長期的に投資をすることが魅力的なまちづくりになる、そう考えてはおりますが、やはり財政については、いろいろな批判やお声をいただいていた中で短期集中的におこなったからこそ効果が上がったこともあるかと思っています。

では、この令和5年から5年間、未来に向けて投資していくということについては、単なる思いつきではないのですが、職員の英知や市民のみなさんのお声を結集させて、昨年度、令和4年度に四條畷市総合戦略を策定いたしました。この5年間の注力ポイントでは、大きく分けて3つの方針になっています。

第1に教育です。これが一丁目一番地、いわば大きな戦略の一番手。やはりいろいろな世代の方に移り住んでいただきたいと考えたときに、子育て環境がどれだけ充実しているかというのは、大きなポイントになります。

現在さまざまな改善をしている最中ですが、例えばトイレの洋式化。よく議論になるかと思いますが、大阪府内の平均は48.9%です。半分も洋式化されていないということですが、四條畷市の場合は83.3%ぐらいだったかと思います。2倍ほど洋式化が進んでいます。これも学ぶ環境を整えていくことの一つです。

他には空調設備です。これまで四條畷市内の学校では、通常教室にはエアコンが設置されていましたが、例えば特殊教室などには10年以上たってもなかなか設置されておりませんでした。その特殊教室などにもエアコンをしっかりと整備していく。

あるいは体育館の空調設備についても、熱中症の危険度も踏まえて必要であると考え、府内でかなり先駆けて整備いたしました。子どもたちの学ぶ環境の学校教育についてはもちろん教育委員会が決めることなので、教育委員会でしっかり考えて決めてほしい。ただ、インフラ面については市としてしっかりお金をかけて投資をしていきます。そして選んでもらえる教育をすすめていきたいと思います。これが一丁目一番地です。

2番目が、まちづくりです。空き家対策や公共交通、そういったまちづくりの面については、もちろん子育て世代の皆さんも移り住んでいただきたいですが、やはり現在四條畷市にお住いの皆さんにとっても、よりよい住環境になっていくということも非常に大事なことなので、空き家対策含めたまちづくり、これにしっかり力を入れていきたいと思っています。

あとはまちづくりに加えて経済活動の面です。企業さんなどの投資活動について積極的に後押しするというのを2番目に掲げています。

3番目は、これはいわゆる福祉的なことで、報道等などで耳にされることもあろうかと思いますが、虐待の件数の増加や不登校の問題など、行政が真に注力すべきポイントは、そういう福祉的な部分を必要とされる方々にいかに手を差し伸べられるかということだと思います。これはどちらかというと成長戦略ですが、そういった方々に対し、市として等しく手を差し伸べるというところも総合戦略の柱として置いております。

私としては、どれが欠けても駄目だと思います。若い世代の方だけに子育て施策をやっていますよというのは、それも良いとは思いますが、子育て世代の以外の方々も含めバランスよく施策をおこなっていくということが非常に大事かと思っています。

これがいま掲げているあらかたの3本柱で、5年間は変えることありません。この3本柱にしっかりと注力していきたいと思っています。ありがとうございます。

 

市民: 

ありがとうございました。分かりました。

 

市長: 

ありがとうございます。そのほかいかがでしょうか。

 

空き家問題

市民: 

こんばんは。市長と直接お話しできる機会ということで、我々、住民が望んでいることというのは、いまお話に多々出てきた事柄は、大きいお話ですので、これは市議会などの場でやっていただいたらいいと思います。いま現実に住民が何を望んでいるか。いまの生活の中で、何が困っているかということが一番だと思います。

それで、事前に連絡をしたら回答をいただけるということだったのですが、日程的に押し詰まっていたもので、皆さんの意見が聞けなかった。その後にあれやこれやで集まりの中で出てきた話を二、三まとめてみましたので、お答え願えればと思います。

いまもお話に出ていました空き家の問題です。これは広報を見ても何を見ても、持ち主に対して空き家をどう生かしていくかというようなセミナーとか、いろいろなことがありますが、住民はそんなことは何とも思っていないです。あばら家をどうやって片づけてくれるのかというのが住民の一番の悩み事です。

ご覧になっていただいたら分かると思います。楠公地区でも、いま4か所ほど対策を少し急いでいただきたいという場所があります。 

1軒目は、倒壊寸前で、2方が道路になっていますので通行のときも非常に危険な状態で、もうほぼ倒壊寸前という感じです。あまりもあばら家になり過ぎて、風が通り抜けるという逆の現象が起きています。

2軒目は、2階建ての家ですが、隣と連棟に近い近接した家ですが、ここも1軒は空き家ということで、家の中に入っているものはいいのですが、ベランダに荷物を置いているので、それが朽ちてきまして、風が強かったり何かあると隣家のベランダに入り込んで、常に掃除をしないといけない。いまは住んでおられないですが、持ち主の方が来られたときに近隣同士なのでお話しするのですが、私はもう手放そうと思うから何もしないということで、ほったらかされている。近隣の方は毎日掃除をしないと自分ところの洗濯物も干せないと。こういう状況が1件。

それから、もう1か所は、2階建ての空き家なんですけれども、これはもう数年たつんですけれども、地主さん、オーナーの人か何か知らないですが、苦情を申し立てたところ工事用の囲いか何かをしてはありますが、中は随分朽ちています。そして、なおかつ、子どもたちから、何かわからないけどライターとか落ちているという話で、付近に住んでおられる方は、火災という面で危機感を持っておられる。

それからもう1軒は、いままで住んでおられたましたが、空き家になってしまった文化住宅、8戸一の2階建ての文化住宅があるのです。こういうところとか、早めに声を聞いたときに、どういう対策を取っていただけるのか、また、どこにそういう意見を通したらいいのか。これが我々全く分からないから、その辺が一つです。 

これがまず1点です。

 

市長: 

1点ずつでよろしいですか。ありがとうございます。

まさに、そうした生活に密着した大事な取組みを市としても組み込んでいきたいと考えております。なので、この対話会で、そうしたお声を聞かせていただけるのは、とてもありがたいです。

空き家については2つの考えがあります。大きく分けて、一つめはいわゆる特定空家という法律で定められているもの。二つめはそれ以外の空き家です。

特定空家が何かといいますと、本来、家屋は個人の財産になりますので市がどうこうできるものではないのですが、それが近隣の方などに影響を与える場合には、市から厳しく措置をして、最終的には代執行といって市が代わりに取り潰すというところまでできます。要は、他人の家を勝手に潰すわけですから、これが市役所で行使できる一番強い権力の行使です。

このぼろぼろのあばら家、特定空家に関しては、四條畷市の特定空家等対策協議会という会の中で、専門家の先生方からご意見をいただいて、特定空家と判断されれば、所有者に必要なアプローチをしてきています。

具体的に申し上げれませんが、ご懸念されている物件については、まずは持ち主の特定が必要です。お1人で所有されている場合はまだしも、所有者が複数いる場合や元の所有者は亡くなられていて、相続されている場合など、まずは権利者を突き止めないことには対応ができないのです。その危険な空き家の所有者全ての相続までを調べた上で、その方々にアプローチをしていきます。当たり前ですが、代執行というのは大変な権力の行使となりますので、確認もせず勝手に取り潰してしまうと裁判で確実に市が負けてしまいます。所有者の方にたどり着いて、何とかしてくださいと何度も是正のお願いをし、それでも言うことも聞いてくれないとなったときに取り潰すということをおこないます。

特定空家をどこまで把握しているかというのは、なかなか言いづらいのですが、一番ご懸念いただいているところについては、ようやく相続などの調査も終わり、所有者全員が特定できてアプローチできるところまできました。ここまでに時間がかかっていることについては申し訳なく思いますが、ながらく放置されたままで見た目上変化がないように思われるかもしれないですが、市としての取組みは確実に前に進めておりまして、ようやくアプローチできる状況になりました。今後、所有者の方に何度アプローチをしても状況が変わらないのであれば代執行ということにもなりかねませんが、基本的には、持ち主が特定できましたら、その方にしっかり対応を促していく、そういった取組みをすすめているところです。

市内では10戸弱ぐらいの物件を特定空家としておりまして、順次手続きを進めております。

特にさきほどおっしゃった4件目については、まだ危険な空き家とまでは言えないけれど空き家となるであろう物件、それはそれ以外の空き家に該当します。

これまでの財政が厳しいときには市として取組みがあまりできず、空き家も所有者が考えてほしいという考えでしたが、令和6年度から大きな方向性として、現在は生活環境課が空き家対策について所掌しており、特に生活環境に対して危険がある場合に対応しております。しかし、もう少しまちづくりという観点で空き家対策をしていく必要があるだろうということで、まちづくりを所掌する部署に空き家対策を移していくということも考えなければならないといった話もしています。

取り壊さずに空き家のままで置いておく1番わかりやすい理由としては、固定資産税が全く違うということ。建物が建っている土地と建物がない土地だけの場合の固定資産税を比べると6倍ぐらいの差があるため、建物は取り壊さずに置いておかれるということがよくあります。意外と知られていないかもしれないですが、税制上、建物がある土地の方が有利なのです。それであれば、いつまでたっても空き家がなくならない。なので、空き家を所有する方に、建て替えるほうが有利だと思っていただけるような市の補助制度なりをつくっていくことで、持ち主が危険だからと指摘を受けてから何とか対応するということではなくて、まちづくりも含めて空き家になっている物件を変えていこうと思ってもらえるような制度を検討しています。さきほども少し触れましたけれど、ようやくそういった制度の検討ができるぐらいの財政状況となりましたので、着実にすすめていきたいと思っています。

例えばお隣の市などは、新しい世帯が引っ越してくる際に、空き家をリフォームされたりすると補助金が出たりします。四條畷市にはそういう制度が全くないので、そういった面をしっかり整えていくことで、持ち主が安全面の配慮だけではなく、それなら住宅としてもっと使えるようにしていこうと思ってもらえるような制度設計を考えています。

特定空家以外の空き家についてはそのように考えておりますが、危険度の高い特定空家については、所有者へ厳しくアプローチしていき、是正を求めます。こういった考え方で空き家の取組みについては進めさせていただいております。ありがとうございます。

 

生活道路・通学路の安全対策

市民: 

時間があまりないですが、問題点だけお答えしていただきたいのですが、交通の問題です。生活道路における危険性が高いところ、特に児童の通学路の安全性の確保、こういうことについて、どういうお考えかお聞きしたいです。例えば道路を広げるというのはお金もかかるし時間もかかるし、とてもじゃないけれど早急にできることではないです。少なくとも、道路上に速度の抑制ペイントなどを施工するとか、あとは警察の交通安全委員会に看板を増やしていただくとかという方法を取っていただくということはどうなんでしょうか。

通学路が狭いということは、かなり前からご報告はしていまして、何かあったら言ってくださいという担当部長の方のお言葉はいただいております。だけれども、私が直接学童を送っていくわけではないので、ご父兄の方からのお話を聞ききますと、通学時間が通勤時間と重なるので、特に二輪車、50ccのバイクなどがかなりのスピードを出して走っておられると。危険性が高いので何とかしてほしいということがありましたので、ひとつ善処願えればと思います。

 

市長: 

ありがとうございます。市民意識調査という調査を令和元年から始めておりまして、市民の方から無作為に抽出した4,000人にいろいろな調査項目の回答をお願いしております。この中にも、もしかしたらハガキが届いて、ご回答いただいた方がおられるかもしれませんが、この調査の中で一番多いご意見が道路に関することで、意見の数としてはとびぬけて多いです。

やはり四條畷市は歴史のあるまちですので、四條畷神社を中心に早くからまちづくりがなされてきた結果、後から整備されたまちに比べ、道路が少し狭い状況かと思います。

通学路については重要な取組みとなりますので、通学路交通安全プログラムを策定しまして、学校の先生やPTAの皆さん方のご協力をいただいて、通学路を調べ、さまざまなお声を基に安全対策をすすめております。

特に重要な案件については国からの補助金をもらいながら対策を講じております。例えば後戸川踏切の拡幅。この踏切も通学路になっておりますので、今よりもう少し道路部分を広げて通行しやすくし、安全を確保していくといった取組みは着実に進めておりますし、旧170号線の拡幅については、地権者、現在お住いの皆さんから大きな方向性をいただいているので、道路が何メートルか広がり、歩道まで整備できる予定となっています。まずはガソリンスタンド付近から田中医院のあたりまでの距離ですが、広がる予定になっています。

あとは、道路の大幅な拡幅にともなって立ち退きをお願いするということは、その場で生活を営む皆さんにとっては一大事です。

いままでは、家屋の建て替えの際などに、土地を削ってくれませんか、市に譲っていただけませんかというのは、市からのお願いだけでした。とはいえ、個人の財産になりますので、お願いだけではなかなか難しいです。現在、大きい方向性として考えておりますのが基金等の創設です。方向性の話ではありますが、土地などを譲っていただける際には、例えば少しですが協力金などを支給する。家が建て替わっていく際に、道を確実に一歩一歩広げていく。これは時間がかかることかもしれないですが、着実に広げていくというような取組みも考えています。

ほとんどの生活道路に関しましては、下水など敷設した後に放置したままだと路面もがたがたになってきております。これは全体の安全調査をおこない、危険な部分から順に工事しておりますが、なかなか追いついていない状況です。財政が苦しいと、みなさんからたくさんのお声をいただいても、事後的に対応せざるを得ないですが、市の大きな方向性として考えているのは、事後対応ではなく予防保全です。事が起こってから対応するのではなく、予測した上で事前に対処する。財政に余裕があるうちに、点検結果などを踏まえて前もって対処するというように、変革をすすめる最中にあります。なので、今後、いろいろな調査を行う際には、さまざまなご意見をお聞かせいただければと思います。

ご存じのとおり、交通標識等や路面表示につきましては警察に相談いたします。必要であれば当然、警察も協議に応じていただけるので、そうした地域のお声を届けていきます。スクールゾーン、道路に色を塗ったりすることや、直近でいうと、市役所の近くの畷幼稚園さん付近の道路に色を塗って、車に乗られている方に人通りが多いことを察知してもらうなど、そういうことは市でできますから、ぜひおっしゃっていただきたいと思います。看板も同じです。市で設置するのか、警察署と連名で設置するのか、いろいろと方法がございますので、ご相談いただけたらと思います。

ただ、いろんな取決めがございます。一定の時間帯は車両の通行止めにすることなどは地域によりおこなっていますが、その付近のエリアにお住いの方みなさんにご賛同いただけるなら、警察も協議に応じてもらえますが、なかなかハードル高いです。やはりエリア全員の理解を得るというのは相当数ハードルがあり難しいです。啓発看板であれば、年間予算の範囲で対応させていただけるかと思います。ありがとうございます。

まだ時間はございますので、せっかくですから。順次、お願いできますでしょうか。

 

四條畷神社のトイレ

市民: 

私の仲間で県外の方ですが、四條畷神社のトイレがどうしてもというところがあったんです。あのトイレは、市のことなのですか、神社ですか。いまはよくしていただいて、よかったとのことです。2年か3年かかったそうです。

 

市長: 

ありがとうございます。四條畷神社の中のトイレは神社さんの所有になります。市のほうでもさまざまな議論がありましたが、このトイレ問題については話が複雑になります。

ここには建物を建ててもよい、ここは商業施設を建ててもよい、ここは大きいビルを建ててもよいというのは、まちづくりの中ですべて決まっています。四條畷神社の周辺は調整区域といいまして、あまり新しく建物を建てれないというエリアになっていたりします。なので、トイレを単独で建てたりすることは法的に難しく、いろいろな問題があるのですが、現状、四條畷神社さんが建物を開放してくださり、きれいなトイレも使えるようになっています。

今後で考えているのが駅から参道までの間でのトイレの整備です。

いま現在、川崎池公園は工事中で利用できない状況ですが、地下にすごく大きなトンネルを掘って、大雨が降るとそこに雨水を流し、最終的に大阪湾へ放出するような巨大な地下の空洞を作っています。川崎池公園を中心に、地下に掘って、横に大きい空洞を開けて、もともと作ってある空洞とつなげることで、このエリアの大雨のときの浸水被害などを減らすという工事をしているので、いまは公園が使えない状況です。

なので、地上は更地になっていますから、工事が終了すると、大阪府の工事なので大阪府さんに原形復旧していただきます。その際に、地域の皆さんのお声を聞かせていただきながら、あの場所は登山道の途中にあると言えば途中、駅から参道までの途中となるので、今の時代にふさわしいトイレの整備をしていきたいと思っております。最近になり、神社の中にある施設のトイレが開放されて利用できますから、以前よりは一定改善の方向かと思います。今後、川崎池公園にも、そういった取組みを進めていけたらと思っております。ありがとうございます。

 

河川にかかる金属板

市民: 

地域は違うかもしれなくて分からなく申し訳ないですが、市役所から、橋のところに架かっている細い道がありますよね。そこのところからJRの踏切のほうへ行ったところに、通学路が川に平行で、一段上がってあるのかな。

 

市長: 

金属の板の橋のような部分ですか。

 

市民: 

はい。それで、その下の部分が、総合センター、農協のほうから踏切のほうに来るにしたがって、だんだんその幅が広くなってくるんです。踏切側のほうが土地が低いのかな。だから、鉄板と道路の間が50センチぐらい開いています。もし何かあったら、「お母さん、子どもがあそこから川に落ちるよ」って、娘に言われました。娘は全然違うところに住んでいますが、今まで私もそんなことは気にならなかったのです。それを指摘されたときに、あっと気づいて。あの辺りは結構住宅がたくさん建ってきているじゃないですか。だから、少し考えてあげていただければと。網を張るとか、ボールが落ちていかないようにするとか。あそこでボール遊びをすること自体がいけないことかとは思いますけど、でも、小さい子どもさんが、お母さんと遊んでいてボールが出ちゃったということも考えられますので、できたらすこし調査していただきたいと思います。

 

市長: 

ありがとうございます。貴重な意見をいただきました。早速調べたいと思います。

一方で、市の川は、清滝川とか江瀬美川とかいろいろありますが、ほとんど一級河川と言われる川になっていまして、市でどうこうできない川で、大阪府さんにお願いして対応していただく川になります。そのため、市の所有であれば、すぐ対応しますと言えるのですが、大阪府さんが管理している川になりますので、大阪府さんにしっかりお伝えして、調査なりしてもらって、対応させていただきたいと思います。

ただですね、せっかくなので、皆さんにお伝えしたいのですが、いわゆる水路とか川というのは、基本的には、防災、災害対応上、あまり蓋をしないというのが原則なのです。木々とかが流れてきて詰まったりしますと、撤去しないとあふれますから、開渠というのですが、開ける渠と書く、開渠という状況にしておきます。ただし、道が狭かったりすると、蓋とか網とか置いていますよね。あれはあまりに道が狭いので開渠だと通行上危険、妨げになる場合は、暗渠、暗い渠と書くんですけれども、暗渠にして塞いでいます。大型の川で、ふたをせず残っているところは基本的に開渠の方向性にあるので、どういう対応になるかは分からないですが、子どもの危険性ということも含めて大阪府さんに伝えさせていただければと思います。ありがとうございます。

そろそろお時間が過ぎてまいりましたけれど、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。ありがとうございます。

 

最後に

最後に、お手元にお配りしておりますピンクのチラシ。暮らしの知っとく講座とありますが、第1回悪質商法の被害につきまして、四條畷市は残念ながら特殊詐欺被害の多い市となっております。被害件数も被害額も、1年で数千万以上、複数の方が被害に遭われているようです。

悪い人たちが悪い手段で名簿を手に入れているわけですが、1軒に詐欺の電話がかかってくると、名簿によってはその近隣のみなさんにも同じような詐欺の電話がかかってくることがあるようです。これは明らかにおかしいなという電話があった場合は、もしよろしければ警察あるいは市にご一報いただけますでしょうか。そういった情報が入りましたら共有して、今現在このエリアに詐欺の危険が迫っていると警察も察知できます。お手間ですけれど、これ詐欺やったなと思われたら、ご一報いただけますと、被害を未然に防ぐことにもつながりますので、もしよろしければご協力いただきたいと思います。

あと、もう一つ白い「なわて健康相談24」というチラシですが、いろいろな健康のご相談、介護のこと、健康のこと、子育てのこと、心のお悩みのこと、市役所の窓口は8時45分から5時15分までしか開いておりません。その時間に相談にいくのはどうしても難しい、時間帯によって波があるなど、そういうご相談を24時間いつでもしていただけるようにと相談ダイヤルを設置しています。ご自身ももちろんですが、もしご自身以外の方でご利用されたらどうかという方がおられましたら、ぜひご案内いただけるとうれしいです。

最後に、お手元に配らせていただいておりますアンケート、しっかり読ませていただき、私も反省をして改善につなげていきたいと思いますので、ぜひご記入いただけたらと思います。

もしほかになければ、これにて第6回地域との対話会を終了させていただきます。ご参加いただきましてありがとうございました。