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こんにちは。インターン5、6期生のチェリーアンジェラー未来です。
最後のマーケティング監ブログは、西垣内さんに代わってインターン生の私がお届けします。
マーケティング監ブログでおなじみの西垣内渉さんは、今年9月で任期を終了されました。西垣内さんは、2017年に四條畷市のマーケティング監に着任し、市のマーケティングにまつわる様々な業務に携わってこられました。現在のインターン生はもちろん、過去のインターン生とも関わりが深く、私も大変お世話になりました。
そんな西垣内さんが市役所を去る直前に、これまでどのような思いで市のマーケティングや情報発信をされてきたのか、その裏側をインタビューさせていただきました!
Q: 市役所でのマーケティングおよび情報発信に携わろうとされたのはなぜですか?
A: 私は2005年にテレビ局に入社し、主に視聴率の分析など、マーケティングに従事していました。
その中で生まれてきた自分の人生における仮説が、「マーケティングはどんなことにも使える、生かせる」ということでした。
そんな中、市役所というマーケティングと馴染みがなさそうなところで職員募集が行われたことにとても興味を持ち、応募しました。
Q: マーケティングというとどのようなことをされていたのでしょうか?
A: 着任直後から本市の課題について自分なりにリサーチを行ってきました。
その方法としては、WebやSNSのアクセスデータや人口統計といった定量的なものから、市内で活躍されているさまざまな人の話を聞き、現場に行くというものまで色々しました。
そこで本市の素晴らしさを多々感じたとともに、人に伝えるということができていないという課題を多方面で感じ、発信力の向上を重点的に取り組んできました。
Q: どのような軸をもって情報を発信されてきましたか?
A: 市の良いところを伝えられると思えば、何にでも取り組みました。
本市は存在する市場に合わせて発信する「マーケットイン」の考え方ではなく、本市の良さに共感・共鳴してくれる人に知ってもらい、関心を寄せてもらう「プロダクトアウト」の考え方でやってみては、という林副市長からの助言が印象に残っています。
この助言に基づき、徹底的に市の良さは何か、見つめてきました。
Q: 発信した情報に実際に関心を持っていただくように、工夫されていたことは何ですか?
A: テクニカルな話をすると、データを逐一見て、定量的に市民や市外の人々の関心を見つめ続けることを大事にしました。ホームページなら、ページごとのアクセス数から今はどのような所がよく見られているかを把握することが、その後の発信の指針になります。SNSにおいては、アクセス数だけでなくエンゲージメント(どのくらいホームページに移動して見てもらえたか)に着目していました。
また、クチコミによって情報が広がることも重要で、まず自分から、関係の深い方に個別にお知らせするなどして、拡散していただくこともお願いしていました。
(マーケティング監ブログ#017より 小濱スタジオの小濱満広(こはまみつひろ)さんとくっすんとともに)
(マーケティング監ブログ#002より 市役所職員と50周年を祝う旗とともに)
Q: マーケティング監ブログ、公式LINE、英語での防災動画をはじめとした新しい試みに関わってこられたことも印象的でしたが、その中で困難だったことは何ですか? またそれをどのように乗り越えたのですか?
A: 2018年2月に四條畷市公式LINEを立ち上げたときに改めて感じましたが、誰もしたことがないことをするための説明はとても大変でした。進めていくにあたり、庁内でどのような課題や不安があるか共有してもらい、コミュニケーションを深めていった結果、「やってみよう」と、協力が得られました。
多くの人が挑戦したい前向きな気持ちを持っていると思いますが、反面失敗したらどうしよう、トラブルが起きたらどうしようという心配が生まれるのも当たり前で、そのようなところまでしっかりと話ができれば、この人を助けようという方向に考えが向いてくれる、そんな学びがありました。
もうひとつ、市民ニーズが真に高いと感じられる企画は、リスクを低減するための議論を経る必要はありますが、根底には進めようという流れがあるものです。そういうものをしっかりと汲み取り、良い施策・発信にしなくてはならないという思いになりました。
Q: マーケティング監ブログでは市民の方々や若手職員の紹介に着目していた点が印象的でした。その背景にあった思いはどのようなものだったのですか?
A: 情報発信において「人」という対象はとても大事な要素です。
もちろん、多くの人にブログを読んでいただきたいという思いもありますが、大事なのはこのブログをきっかけに読者と取材対象者とで新しいコミュニケーションが生まれ、人間関係が広がり、取り組みが推進されることによってさらに前向きな気持ちを持てるようになることです。
このような相乗効果や波及効果をめざし、取り組みました。
Q: これまでの取り組みの反響を感じたのはどのような時ですか?
A: 自分の周囲や知人からリアクションをいただける場合も嬉しいですが、対外的な発信によって本市のことを新しく知り、行動を起こしてくださった方々もたくさんいて、いろいろなことに挑戦してよかったと感じることは多々ありました。
また、自分の知らないところで、本市の取り組みや発信したことが話題になったり、広がりが見られたりしたことにより、取り組んできたことが評価されたと実感できました。
(マーケティング監ブログ#021より NPO法人HELLOlife(ハローライフ)代表理事の塩山諒(しおやま りょう)さんへのインタビューの様子 東市長とともに)
(マーケティング監ブログ#014より 2019なわてオクトーバーフェストの実行委員長であった寺嶋美絵さんとともに)
Q: 市民の方々とも関わってこられた中で、四條畷市の魅力はどのようなところであると感じましたか?
A: たくさんある本市の魅力のひとつを挙げると、本市を良くしたいと思うだけでなく、周囲の人々に貢献したいと考え、自らを顧みず利他の行動をしている方が多いと感じています。
これから地域を盛り上げたい、何かしたいと思ってくださる方がいたら、手伝ってほしい・助けてほしいと言われたら意気に感じる方がたくさんいらっしゃるので、これまでの発信を見ていただき、その方々に大いに頼ってほしいと思います。
市民の方々との関わりの中で市の魅力を感じ、マーケティングを武器に発信する情報で、人間関係が広がっていく。
また市役所内でも、職員の方々としっかりと対話することで、それまで実践されたことのない取り組みを実現へ導く。
マーケティングと聞くと、データと向き合うイメージを持っていましたが、市民の方々や市役所職員の方々をはじめとする「人」との関わりが印象的でした。
私たちも西垣内さんのように、四條畷市の魅力を追求するために頑張らねばと思いました!
西垣内さん、インタビューへのご協力ありがとうございました。