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地域と市長の対話会

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第4回「地域と市長の対話会」での市長による説明全文(各地区共通)

はじめに

この対話会も第4回になりました。これまで、直接こういうふうな形で、大体1,500人ぐらいの方と意見交換させていただき、これとは別に、公共施設の意見交換であったり、テーマごとにも皆さんと意見交換させていただいております。

今回については春の時期でございますので、令和元年度にどういうことに取り組んでいくのかということと、これまで質問等いただいたものの中で、こういう形で進んでるというようなお話を、私の方から25分ぐらいさせていただき、その後は質疑応答という形にさせていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。

財政健全化について

まず、私が市長に着任させていただいて一番最初の議会で、四條畷の財政が一番課題であり、解決に向けて進んでいかなければならないとお話をさせていただき、この2年、少しずつ改善をしていっておりますので、どのような形で改善をしているかという話を、最初にさせていただければと思います。

その話をする前に、四條畷市の歳入、家計でいう収入でございますけれども、主要なものは皆さんにお支払いいただいている市民税です。四條畷市は産業がたくさんあるわけではないので、人が減っていけば減っていくほど、収入がどんどん少なくなっていくっていう構造になっています。

平成20年から平成29年まで、10年連続で人が減っていってたんです。引っ越してこられる方よりも、出て行かれる方が多い。ちなみに、今の人口は5万6,000人ぐらいなんですけど、この10年間で、何人ぐらいの方が出ていってたかと思いますか。

答えを言いますと、年200人ずつぐらい出ていってたんです。10年連続で、200人ずつ出ていってる。それで、2,000人減りました。ということは、いただける市民税も減っていくということになるので、財政はどんどん苦しくなっていくという現状だったんですが、おかげさまで、平成30年は118人の転入超過になりました。

これは非常に大きいこと、どの世代が増えているかもポイントです。100歳以上の方が118人増えたら、それはそれで健康な良いまちだと思いますが、どの世代が増えたかっていうと、30歳から34歳と、0歳から4歳、この世代が一番入って来てくれてます。要は、子育て世帯が入ってきてくれています。118人の中で、6割ぐらいがその年代に当てはまります。

それにより、2年前の市税収入は大体68億円ぐらいで、去年も68億円ぐらいだったんですが、今年については、予算上は69億円になってるんです。1億円ぐらい増えてます。もちろん、他の要因もたくさんあるんですが、子育て世代の方々が入ってきてくださると、まちにも活気が出ますし、収入としても増えます。そして、我々行政が提供できるサービスも増えていく構造になっており、この方向性を続けていきたいっていうのが今の思いです。

シティプロモーションについて

本日、配らせていただいているものの中に、チラシをたくさん入れさせていただいてます。その中に、「市全体、自然体。」というカラフルなチラシがあります。

これは、今年の3月末に、京橋駅全体にこの広告を1週間ぐらい掲示するというのをやらせていただきました。ひたすら四條畷の広告が出ているというようなPRです。こういう打ち手もしっかりと行ってまいります。

特に、京橋から本市は電車に乗ってしまえば10分弱で着きます。都心からも近く、でもこんなに緑も多い。チラシの写真は、ちなみに田原なんですけれども。こういうことをしっかりアピールさせていただきながら、せっかく人口が増えた流れを、今年もやっぱり続けていかないと意味がないですので、そういう傾向をしっかりと保っていきたいと思っています。

国からの交付金について

それが収入という意味では大きいんですが、我々としては、他にも国からいただくお金が重要です。すべての事業を市のお金でやってるわけではなく、特に皆さんからの声も多い道路等は、国のお金に頼っている部分が大きいです。道路整備をするときは、だいたい半分が国のお金、半分が市のお金になっています。

私が着任した頃は、国から道路・橋梁事業に対して大体800万円から900万円ぐらいのお金をもらってたんですけど、この額では、歩道の設置ができないんです。要は、1,000万円以上ないと、歩道整備ができません。できることといえば、グリーンベルトという通学路等に線を引く事業が関の山だったんですけど、それだと歩道自体が改善されていきません。やっぱりそれは問題だと思いまして、国の方に、四條畷の道路事情、狭い道が多いことや、この金額だとグリーンベルトしか引けないから根本的な解決にならないんだということを、国土交通省に再三訴えてきた結果、もらえる額が800万円から年々増えてきました。

この800万円は、我々が欲しいと言った額の3割ぐらいです。要望の実現率のようなイメージですけど、今年度に関しては、3,000万円以上いただけました。要望した額を、満額いただけたという状況になってます。四條畷の状態をわかってくれました。特に最近、通学とかに関して、直近でも痛ましい事故とかがありましたが、国としても歩道等に対する理解も高まってきているというところと、市の実情をしっかりとわかってくださったと理解しています。

これぐらいのお金がもらえると、2本ぐらいの歩道設置が進めていけますので、こういった取組みもしっかり頑張っていくことが大切になってくると思います。

行財政改革について

それが、収入をしっかり増やすというお話で、あとはいわゆる行革です。これに関しては、前回の秋の時にもお話させていただきましたが、電気調達額っていうところに工夫をさせていただき、何千万円単位で、お金が浮きました。私が着任をさせていただいて、行財政改革プランをきちっと作って市政運営をしていくというふうに取り組ませていただいております。

税の滞納をされている方は、一定数いらっしゃいます。当然、ご家庭の事情等があれば、それはしっかり配慮させていただきますが、そうじゃない場合において、納めていただいていない方には、市民の皆さんが同じ条件ではないとおかしいという思いがあり、そういう取組みもしっかり進めさせていただいてる結果、この2年間の行革プランの累積効果としては、1億円ぐらいになります。先ほどの市税効果や、こういう行革プランの効果というものを合わせて、どんどん財政状況が改善しつつあります。

どれぐらい改善されているかをわかりやすく言うと、私が着任した時は、市の予算を組むときに、貯金を崩さないと予算が組めなかったんですが、その時に崩した額がだいたい6.6億円でした。それが、平成29年度です。昨年度の予算書の段階でこれを3.6億円に、そして今年度は2億まで下げることができました。

私がめざしているのは、令和2年度予算について、貯金を崩さずに予算を組むこと。家計の収入もそうだと思いますが、最初から貯金を崩すこと前提に、家計の予算を作らないじゃないですか。それは、市も同じだと思います。まず、四條畷市として基金を崩さずに予算を組むことを実現化させるのが、4年間の中で、私の最も大きな仕事だと思っています。そこからいろんな投資ができるようになります。貯金を崩して大きな買い物はできません。それと全く同じだと思います。まず、それを実現させていくというのを、さきほどの話の中でやらせていただいています。

職員の採用について

それと同時に大事なのは、先ほどのような道路の話や、この後にお話しさせていただく公園の整備とか、いろいろやっていこうと思うと、職員の人手が必要になってきます。ただ、第1回の時からお話させていただいているんですが、四條畷市役所の職員数は、同等規模の自治体との比較でいくと、府内で一番少ないんです。人口に対しての職員数は府内最小の人数です。総務省が示している数でいうと、あと30人ぐらい増やさないと足りてないっていうぐらい職員数を削ってきてるんです。

なぜかというと、これまで財政が厳しかったので、職員数を抑えてやってきました。すると、応募してくれる職員が少なくなっていくんです。お金が苦しくて、給料も高くないんじゃないかとなると、四條畷市役所に応募しようという職員が減っていきます。そうすると優秀な職員も入ってきづらくなる。

もちろん優秀な職員が入ってきてくれていると思うのですが、そういうことを考えていくと、そのようなイメージを払拭する必要があるという意味で、採用活動には特に力を入れています。

平成29年度では、事務職(大卒)の枠で応募してくれてた人は28人ぐらいで、倍率は2倍、3倍ぐらいでした。その後、かなり力を入れさせていただいて、去年の採用は、年間を通じて一般事務職の応募が341人だったので、12倍ぐらい増えています。四條畷市役所は、なかなか入れない市役所になりつつあるんです。ということは、頑張ろうという意欲のある職員が入って来やすい環境になっています。しっかり、財政を整えていきつつ、そして職員の質をきっちりと高めていくということが、この2年間で力を入れさせていただいたところです。これがまず全体の大枠として、お伝えしたかった内容です。

プログラミング教育に係るパソコンの整備

ただ、財政を改善していくっていうこと自体は、目的ではありません。要は、節約ばっかりしていたって良いまちにはならないわけです。では何に投資をしていくのか。これは、もちろんすべての世代の方々に、あまねく投資をできたら一番いいのですが、申し訳ないですが、優先順位をつけさせていただいてます。現状としては、子どもに対しての予算を一番としています。

例えば、令和2年度、来年度から小学生のプログラミング教育が必修化となります。でも、四條畷の小学校には、授業中にパソコンが1人1台ない状況です。20台しかないので、交代交代で使わないといけないですし、WindowsXPというサポート期間が切れている、要はインターネットにつなぐとウイルスが入ってきて使えないというようなパソコンを設置している状態です。

そのような中で、プログラミング教育をしないといけない。文部科学省は、お金のサポートはないと言っています。プログラミングは教科書でも勉強できるから、お金がないところは、座学等では対応してくださいという話なんですが、さすがにプログラミングといえば、パソコンを使ってやらないといけないと思いましたので、今年はかなりのお金を使い、子どもたちが授業中に1人1台のパソコンを使えるように、そして、今はタブレットも主流なので、タブレットとしても使え、パソコンとしても使える2 in 1という2つの機能を持ったパソコンを、全校に設置するという予算を組ませていただいて、1億8,000万円ぐらいかかっています。そんなところに、それだけのお金を使うのかというご意見がある人もいるかもしれませんが、使える子がいたり使えない子がいたり、使える小学校と使えない小学校があるということは、私はあってはならないと思うので、今年かけた予算の中で一番大きいものの一つとなっています。

子育てしやすい環境整備

それに加えて、地域で子どもや家庭を支えるという取組みに非常に力を入れさせていただいており、「ネウボラなわて」という事業を新たに実施いたします。ネウボラって何かというと、ネイバー(近所)という英単語があるんですけど、そこから来ています。ネウボラは、地域で子どもたちを見ていこうという考え方です。何でもかんでも自治会にお願いしようという意味ではなくて、行政組織も含めてという意味で、北欧発の政策となっています。

一体どんなことをするのかというと、妊娠期から就学前までを一貫して行政として支えていく制度です。今年度に予算をかけているものの一つで、妊婦さんの検診の助成額について、これまでの10万円を12万円まで引き上げさせていただいて、府内最高水準としました。年間数百万円という支出増にはなりますが、こういうものにしっかりお金を使わせていただいたり、あるいは、産後うつなど、お子さんを出産された後に子育てに悩まれる方が最近かなりおられ、アンケート等の結果からも出ているので、産前産後サポート事業として、例えば皿洗いとか、そういうことを一定期間、行政負担もしていきながら、子育てを支えていこうと取り組んでいます。

また、子ども服の民間企業と提携しまして、お子さんが生まれた各世帯に、民生委員さんと一緒に職員が回らせていただき、1万円分の子ども服をプレゼントするという事業を始めます。これは税金ではなくて、民間企業さんからの寄附でやらせていただいています。

訪問時に、「この世帯については、保健センターとしてはこの職員が担当、民生委員さんの担当はこの方です、何か困ったこと事があればこの方に連絡いただいたら対応させていただきます」というご紹介も兼ねて行かせていただくことになっています。

訪問は、けっこう難しくて、手ぶらで行くとなかなか出てきてもらえないんです。ピンポンを押すと、なんで来たんですかってなるんですけど、1万円分の子ども服があるってなれば、会話のきっかけにもなります。年間400世帯ぐらいがお子さんを出産されますので、それぐらいの分を寄付してもらっています。

あと、安全・安心面では、関西電力さんの力をお借りしてるんですけれども、見守りサービスとして、青色のホイッスルをお子さんに渡し、その子の居場所がわかるというサービスを、無料で実施しています。教育委員会や学校では、どこに子どもがいるかを把握していて、親御さん自体も、場所をスマホとかで知りたいとなれば、それはご自身で有料契約をしていただくことにはなるんですけれども、基本的には、無料でやらせていただくというような取り組みを始めさせていただいています。

これは、かなり関西電力さんの力をいただいていまして、他市とかですと、GPS端末とかの予算は、1,000万円とか使って整備しているんですが、関電さんの初めての取組みということで、整備は無料でやっていただいています。

魅力あるまちっていうのを伝えるとともに、虐待を地域で防いでいくということであったり、こうした見守りをきっちりとさせていただくということは、両方やる必要があると思いますので、そういうところにも力を入れさせていただいています。

あとは、子育て世帯からの意見で多かったものの一つが、たばこの煙です。アンケートをとったら、ベビーカーを押してて気になるという意見が、非常に多かった。そのため、広報誌等でもご案内させていただいていますが、10月1日から、かなり厳しい条例を施行いたします。タバコを市内全域禁煙にさせていただいて、特に人が多く集まるエリア、駅周辺等については、罰金もいただくというような形です。

ただ、絶対たばこを吸わないで欲しいということではなくて、望まない煙を浴びることがないようにしたいというのが趣旨なので、同時に、吸われる方にとっては吸える環境を整備していきます。パーテーションにより、煙が外に出て行かないような喫煙スペースを整備させていただく方向で考えています。

緑豊かというようなところもあわせて、子育てしやすい環境ですよというところに、主な予算をかけさせていただいているところです。

公園や道路の整備

財政改善を行いつつ、同時並行で進めているのは、例えば、公園の整備とか、道路の整備とか、公共施設の再編のプランをずっと練ってきている状況です。これらは桁の違う額がかかってきます。

例えば、公園整備についてはたくさんの地域からい声をただいておりますが、我々の基本方針として、一つは今ある既存の公園の使い方の自由度を上げていこうという取り組みを考えています。

二つめは、エリアごと、西部地域でいくと、各小学校区ごとに、ボールを使って自由に遊べるような公園というのをしっかり整備してこうと思っています。例えば、南小の向かい側の土地。あそこをしっかり公園として整備していくっていうのと、旧北出は市民活動センターとなっていますが、校舎の耐震化が終わっておりませんので、施設の移転と合わせて、あそこもボール遊びができる公園の整備というイメージで、小学生たちが行ける範囲の中で、子どもたちだけじゃなくて高齢者の方々や、様々な世代が散歩に行き、使っていただくという公園整備等をやらしていただくためのプランを作っているというような状況です。

それと同時に、道路については、先ほどちょっとずつ国からもらえるお金が増えてるという話をしましたが、根本的な話でいくと、原則としては、今ある道路を維持補修していくという考え方だったのですが、それでいくと、永遠に道の狭さは改善されていきません。ただ、ご理解いただけると思いますが、いくら道が狭い四條畷といっても、道路は無数にあるので全部やっていこうと思ったら、さすがに私が生きている間でもできるかっていうぐらい時間かかってしまいます。

ですので、建設課と一緒に考えているのが、優先順位のつけ方。これまでは、どちらかというと行政が一方的にここをやりますというふうに決めていた側面が強かったと思いますが、道路を一番使われてるのは地域の方のはずなので、地域の方がこの道路から順にやっていったほうがいいんじゃないかという声を計画に反映させるシステムを、今年度に作っていこうと考えています。

その方が、皆さんの納得度も高いと思うんです。ある日突然、お願いもしてないところが綺麗になっていたというよりは、地域としてここから順に整備をした方がいいのじゃないかという声を反映させていただきます。ただ、広げたいって言っても両サイドに家があればそれはできませんので、そこは協議になるのですが、そういうことも踏まえて、地域の皆さんと一緒に整備していけるような形を取らせていただきたいと思っています。

最後に

最後に、公共施設に関しましては、秋と春に、公共施設の意見交換会という形で全20回ぐらい意見交換をさせていただいたんですが、佳境に入っており、8月を目標に計画策定を進めています。今後、議会等との議論を経て策定に至っていきますが、広報詩等で市民の皆さんから意見を募るパブリックコメントもありますので、ぜひ見ていただきながら、ご意見等あればいただいて、皆さんの意見を吸い上げて、最終的に公共施設のあり方というのを決定させていただけたらと思ってますので、また広報誌等も見ていただけたらと思います。以上、私からの説明になります。ありがとうございました。