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こんにちは。
四條畷市長の東修平です。
本日は、2017年新規施策のうち、英語教育について書きます。
「うちの市の英語教育って、実際どうなの?」
「他の市より、あまり進んでないんじゃないか?」
そう思われている市民の方がいらっしゃるかもしれません。
実際のところ、本市の小・中学校における英語教育に関する取組みは進んでいます。
とりわけ、2017年からは更なる充実を図っています。
大阪府は、平成26年度より、英語教育の研究協力校として府内16小学校を指定。
大阪府下には約1,000校の公立小学校がありますが、四條畷市の東小学校もこの16校に含まれることになりました。
この指定研究校の主な目的は、「Dream」と呼ばれる英語教育プログラムを導入することです。
英語の4技能「読む・聞く・話す・書く」を、物語や歌などを通じて学ぶプログラム。
大阪府が独自に開発したDVDを用いて、1回15分の学習を週3回と繰り返し学ぶことで、自然に楽しく習得するように設計されています。
最終的には、英語を使って自らの夢を語れるようになって欲しいとの思いから、Dreamという名前が付けられています。
東小学校での2年間の実践を経て、四條畷市ではこのDreamを使った英語学習を、平成28年度からは市内すべての公立小学校(7校)にて実施しております。
こうして、市内の全公立小学校で先進的な英語教育の取組みが行われていることは、本市の特徴の1つと言えます。
しかし、本市の小学校における英語学習はこれだけではありません。
なんと、市内にあるすべての公立小学校に通う6年生が、「GTEC」と呼ばれる技能検定を、今年から無料で受けられるようにいたしました。
英検やTOEICのような英語技能検定の1つ。紙や面接のようなスタイルではなく、4技能すべてをタブレットを用いて試験を行うのが特徴。
GTECは、Dreamを通じて学んだ表現がどれくらい身についているかを測れる検定であり、これまでは研究指定校の東小学校6年生だけが受けていました。
しかしながら、子どもたちには英語が身についたという実感の機会として、先生方には日々の活動の振り返りの機会として活用してもらいたいと、2017年から全小学6年生が無料で受けられるようにいたしました。
市内公立小学校に通う6年生全員が無料でGTECを受けられるという取組み。
実は、北河内では四條畷市だけの取組みです。
もっと言えば、大阪府内でも四條畷市と池田市だけになります。
この事実だけでも、本市の小学校における英語教育への情熱がお分かりいただけると思います。
英語教育への充実は、小学生の受ける検定だけではありません。
市内公立校に通う中学3年生が受ける英語検定(いわゆる英検)についても、2017年から1回分を無料にしました。
英検は、年3回(6月、10月、1月)、主に土曜日を活用して学校で受講することができます。
検定料を無料としていない昨年は、年3回の受験者数が延べ417名でした。
しかし、今回は10月の2回目を終えた段階で延べ482名が受験しており、すでに受験者数は昨年度を65名上回っています。
1月にもう一度試験があることを考えると、更に受験者数は増える見込みです。
ただ単に英検を受けてみれば良いというものではありませんが、英語に関心を持つ生徒が増えること自体は望ましいことです。
1回分を無料とすることで、少しでも関心を持ち、2回目からは更に自分の意志で努力しようというような生徒たちの意識を高める取組みこそ、私は費用対効果が高い施策と考えています。
そのため、2017年から英検無料受験制度を始めました。
ただ、今年から実施したことなので課題もありました。
あまりに予想よりも受験者数が増えてしまったことで、想定していた教室だけではあふれてしまう、英語科の教員だけでは対応できない、というような事態が起きてしまいました。
嬉しい悲鳴ではあるものの、いま叫ばれている教員の働き方改革とは逆行するものでもあるため、今後は実施方法を改善してまいりたいと考えています。
いずれにせよ、こうした不測の事態に対し、前向きに先生方皆さんが協力して対応してくださいましたことに対し、各学校長はじめ教職員の先生方にこの場をお借りしまして厚くお礼申し上げたいと思います。
しかし、四條畷市の英語教育への取組みはそれだけではありません。四條畷市では、近隣市でも珍しい、小中学校の先生方への学習支援を今年から始めました。
2017年から、自ら英語技能を上達させたい先生方は、英語の技能を測るテストの1つであるTOEICを年間1回無料で受験できるようになりました。
皆さんの中には、先生を支援するお金があるなら、もっと子どもたちに投資をすべきと思われる方もいらっしゃるかもしれません。
実際、そうした考えた方もあると思います。
しかし、それでもやはり、私は先生方への学習支援をすべきと考えます。
なぜなら、いくら優れた英語教育プログラムで子どもたちが学習をしていたとしても、最終的に教えるのは人間である先生だからです。
今は、学習指導要領が変わったこともあり、以前にも増して英語指導の充実が求められています。先生方も、絶えず学び続けなければなりません。
そうしたなか、自ら積極的に英語学習に取組み、英語技能を上達させようとする意欲的な先生を支援することは、結果的に子どもたちにとって非常に良い効果を生むと考えます。
そのため、四條畷市では他市にない魅力の1つとして、先生方への英語学習支援を始めることに決めました。
そもそも実は、大阪府下でも代表的な役割を果たしている四條畷市の英語教員。
大阪府では平成28年度より、大阪府の教育委員会と各市町村の教育委員会が連携して研修体制を構築し、府内中学校に通う生徒の英語力向上を図っています
具体的には、各市町村から推薦された1人以上の授業改善推進リーダー(教員)が大阪府にて研修を受け、そのリーダーが各市町村にて授業改善を行っています。
そして、この各市町村から集まる授業改善推進リーダーの中で、四條畷市はその代表を務めています。
小学校の段階から、Dreamを使って英語を自然に楽しく学べるようなプログラムを行い、その成果をGTECでしっかりと測定。次のアクションにつなげると同時に、小学生で身につけた自信を更に英語検定によって深めてもらうように、無料受験を実施することで、子どもたちの英語教育を後押しする。
それだけでなく、英語を教える先生方にも、自発的に自らの英語技能を高めてもらうような仕組みを構築し、熱い気持ちで子どもたちを教えてもらう。
こうした実践を通じ、四條畷市では今後グローバル社会で必要とされる英語がしっかりと身につくように、今後も取組みを進めてまいります。